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使うほどに味わいが増していく、ゴイチさんの革小物

2008年12月03日02時01分
専門学校の授業で革に出合い、どんどん魅せられていったというゴイチさん。現在はバッグをはじめとする革小物作家として活躍中。細かい部分までこだわりを持って丁寧に作られているゴイチさんの作品づくりの現場にお邪魔して、お話をうかがいました。

ゴイチさん/Goichi

バッグデザイナー。グラフィックデザイナーを経験後、バッグ作りの専門学校を経て、個人での活動をスタート。ブランド名「ゴイチ」で、ホームページでの販売をはじめ、現在は関西、東京、北海道などのショップに卸している。バッグ以外にもルームシューズ、ガマ口、ポーチ、コースターなどの革小物も。自身のオンラインショップを中心に活動するほか、ギャラリーでの個展や教室も開催している。
ホームページ:http://www.goichi.net

“用の美”にもこだわったバッグ作り


エレガントで存在感あるデザインが大人っぽい。

―革のバッグを作り始めたきっかけは?

何かを手作りすることは、ずっと好きだったんです。手作りを通して、私ならではの何かができないだろうかと考えていた時、たまたま基礎のかばん作りを勉強することができる専門学校があることを知ったんですね。それで、その学校「ハナサキジュンコバッグアーティストスクール」へ2年間通いました。学校に通わなくてもある程度のクオリティのものを作ることはできたのですが、できれば私は手作りを本職としていきたいという思いがあったので、基礎からきちんと習ってみたいと思って……。

学校では、かばん作りの基本を勉強、パターンの引き方なども覚えていきました。そんな授業の一環としてあったのが革のバッグ作り。学校の授業で習っていくうちにどんどん革の魅力に魅せられていきました。

―革の魅力ってどんなところですか?

作る側からいうと、布と違って裁断してもほつれないからすごく扱いやすいんです(笑)。使う側からいうと、使えば使うほどに味わいが増していく。そんな表情の違いが楽しいから、長く愛用できるんです。

そして、革ならではの高級感。革のバッグはもともと大好き。でも、世の中にはなかなかお気に入りが見つからないんですよね。例えばストラップの長さが短すぎたり長すぎたり、形や大きさも大満足っていうバッグにはなかなか出合わないんです。それなら、自分で作ってみようかなと。

―アトリエには専門的な道具がたくさんありますね。

そうですね。革を扱うためには、専門的な道具も必要になってくるんですよ。例えばミシンも革用のもの、ハサミも針も、もちろん糸もそうですね。分厚い革だとミシンをかけられないので、革をすくための機械もあるんですよ。そういう道具は少しずつ買いそろえていきました。

自宅の1室をアトリエに。分厚い革は真ん中の写真の機械ですいた後、ミシンをかけていく。

―ゴイチさんのバッグ作りの特徴はどんなところですか?

デザインは、今まで見たことのないようなものを作りたいと思い、心がけています。今、気に入っているのは、横長でぴょこんと左右にツノのように飛び出たデザインのバッグ。これは去年の秋にデザインしたものなんですが、おかげさまで好評です。あとは、“用の美”にもこだわっています。出し入れもスムーズにできるようにした大きめの口には、ファスナーやマジックマグネットを使い、内側には、パスケースや携帯電話を収納できるようなポケットは必ずつけるようにしています。女性のバッグの中身って、こまごまとしたものが多いでしょ。

―細かいところにもこだわってるんですね。裏地にもこだわりが?

はい。数年前に出合ったアフリカンバティックを使っています。アフリカの民族衣装として体にまとったり、赤ちゃんを抱っこする時に使ったり、荷物を入れてバッグとして使ったりする布なんです。日本で言うところの風呂敷のような布ですね。独特の色づかいや存在感のある柄が印象的で、一目惚れしました。日本人には出せない独特の色彩感覚だなあと思って、気に入っています。

―無地の革のバッグを開けると中がアフリカの大地を彷彿させるおおらかな柄って、楽しいですね。

ありがとうございます。あとは、部分的に手縫いにこだわっています。手縫いのステッチは、ミシンには出せない味わいがあるんですよね。作品自体にかわいらしさとナチュラルさを出すように心掛けているので、ステッチは大切なアクセントですね。


模様の1つ1つに意味やメッセージがあるという、アフリカンバティックをバッグの裏地に。


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