眺めているだけで暖かい、羊毛フェルトに魅せられて― フェルト作家 橘記子さん
2007年12月02日14時01分橘記子
文化女子大学で織物と染色を学び、現在は書籍等で活躍する一方、工房とカルチャースクールでフェルト講座を持つ。著書に、『羊毛で作る フェルトのバッグと雑貨』(日本ヴォーグ社)、『わたしのフェルトバッグ』(文化出版局)、『原毛から作る フェルトのバッグと小物』(文化出版局)など。プロフィール写真初出『羊毛で作る フェルトのバッグと雑貨』日本ヴォーグ社 撮影 中島繁樹
橘記子ブログ:http://airtextile.exblog.jp/
手織りの感覚と一緒だったふかふかのフェルト
大学で染織を学んでいたので、柔らかい草木染めの羊毛の、甘撚りの糸で織ったマフラーのふかふかとした気持ちのいい感触が忘れらませんでした。フェルトが自分で作れると洋書で知って、羊毛でフェルトを作り、マフラーにしてみると、織って作ったものとおなじふかふかマフラーが!
本当に自分の手でフェルトが出来るんだと言う驚きと、暖かな風合いにはまってしまいました。
―そのころ、フェルトというのはメジャーな趣味でしたか?
独特の風合いがある橘さんの作品
毛糸になる前の羊毛に、シャンプー液をかけてこすったり、丸棒に巻き付けて転がしたり……摩擦や刺激を与えて布にしていく、ハンドメイドフェルト。実はとても原始的な作業だったりします(笑)。
―どちらかというと粘土細工や和紙制作に近いものなのでしょうか?(笑)
羊毛フェルトのおすすめポイントを挙げるとしたら?
好きな色を使って、模様も自由に、縫わずに立体も出来て、特別な道具もいらない。実際使っても暖かいし、見ているだけでなんだか温かな気持ちになりますね。
眺めているだけでほっこりとあたたかいフェルトの魅力
フェルトづくりを始めた頃は、マフラーばかり作っていたんですが、それをイベントで発表したら、すごい反響だったんです。そのうちに本の出版のお話をいただいたり、少しずつ作品を見ていただく機会が増えて行きました。