yuroさんの、センスあふれるコラージュアイテム
2009年12月01日21時01分yuro さん
コラージュ作家。大阪出身。紙や布を使ったコラージュの作品やブローチなどのアクセサリーを製作している。個展や企画展に積極的に参加。ブローチは、「Akorat.(アコラート)」(恵比寿)にて取り扱いあり。ホームページ:http://haretahi.petit.cc/
ブログ:http://thankyou-honey.cocolog-nifty.com/
「作品は展示のたびにどんどん広がっていった感じ」
フェルトを使ったブローチ。ビーズや糸、紙などが自由に付けられている。
もともと紙が好きでかわいいと買ったり、もらったものも全部捨てずにとってあったものが、溜まりに溜まっていたんです。それで2年ほど前、偶然コラージュのワークショップに参加して、初めてやってみたらすごく楽しくて。その日、帰ってすぐに何時間もずっと作り続けました(笑)。「私はこのために、これだけの材料をストックしていたんだ!」と、そこからただ作りたいという思いでずっと作っています。
―それは相当楽しかったのですね! そのときのワークショップでは、何を作られたのですか?
厚紙を渡してもらい、机の上に並べられた材料を「好きなものを好きなように貼っていい」と言われ、それをギャラリーのオーナーさんの手作り額縁に入れて飾るというワークショップでした。以前から美術館に行くことが好きでよく見に行っていたのですが、仕事でもないのに色の組み合わせをすごく集中して見ていたりしたんです。それを自分のなかにずっとため込んでいて、コラージュではひたすら外に出し続けている感じですね。
―では最初は紙ものから?
そうですね。最初は壁に飾る平面のものばかりでした。作り出してすぐに阿佐ヶ谷にある「イネル」で声をかけていただいて、展示をすることになったんです。そのときに、この空間にこの数だと足りない、平面の作品だけだと寂しいということに、やってみて初めて気付いて。その展示中に「もう一回展示しない?」と言っていただいたので、今足りないものを作ろうと立体を思いつき、四角いサイコロを作りました。そのうち今度は布を貼って、後ろに留め金を付けてブローチにしたりと、作品は展示のたびにどんどん広がっていった感じなんです。
(左)小さなものが好きで集めている。海外製の木彫りの猫の親子、絵がかわいい古いマッチ箱など。 (右)いつも使っている道具や素材。 |
―展示は頻繁にされていますね。
仕事を辞めて時間ができたときにコラージュと出会い、空いている時間はひたすら作っていたら、突然展示をすることになって。自分から作品を持っていったことはないんですが、人と出会って声をかけていただいたらすぐに参加するようにしているうちに、気がついたら今日になったという感じなんです。人の繋がりがなかったら、いまの私はないですね。個展や企画展は1ヶ月、2ヶ月おきくらいのペースでやっているので、その準備を考えると、常に考えていないと間に合わなくて(笑)。作るのに時間がかかるので、できるだけ作品作りに時間を割けたらと思っています。
平面のコラージュアイテム。ポストカードもすべて原画を作るそう。
それぞれ全然違いますね。手順や材料が決まっている訳ではないので、考える時間もまちまちです。1日中かかって1個のときもあれば、3つ作れる日も。小さいものの方がバランスを取りやすいので、大きくなればなるほど難しいですね。
―yuroさんの作品は、素材もアイテムもさまざまですね。作り方は?
コラージュをするということがメインになります。紙や布だけだったり、形がブローチになったり、絵のように飾るものやカード、ポストカードなどもあります。カードを作るときは、まずコラージュの原画を作って、カラーコピーしたものを厚紙に貼ったりしています。ほかにも英字新聞を白く塗ったり、紅茶やコーヒーで染めたり、ニスを塗って風合いを変えたりもしています。お花屋さんが包んでくれる薄い紙やお菓子に付いていた紙、クッキングペーパーを使うことも多いですね。
―いろんな違う素材を使うのは面白いですね。素材はたくさん持っているのですか?
かなり持っています。どんどん増えてしまうので、とりあえずじっと見てイメージが湧くものだけをきれいに取っておきます。使えそうだけど私には使えそうもない、この色は使えないというものは、質感が良くても捨ててしまいます。たとえば、私は淡い色が好きなのですが、濃い色の組み合わせがちょっと難しいんです。