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大好きな刺繍を軸に、人生を楽しみたい―刺繍作家 大塚あや子さん

2007年12月02日21時01分
雑誌や書籍、テレビなどで幅広く活躍している刺繍作家の大塚あや子さん。新しい感覚を取り入れた刺繍とその技術だけでなく、朗らかでパワフルな人柄で幅広い世代から支持されています。そんな彼女の活動の源、ライフスタイル、刺繍に対する思いを伺いました。

大塚あや子さん/Ayako Otsuka

刺繍作家/Embroidery Studio ECRU主宰
1950年福岡県生まれ。日本刺繍・欧風刺繍の刺繍家である母の元で、幼少の頃より刺繍に親しむ。講師の資格を取得し、2005年に直接指導による刺繍教室「Embroidery Studio ECRU」を開講。刺繍の普及や後進の育成に努めるかたわら、トヨタ自動車などの広告制作や「NHKおしゃれ工房」などのテレビ出演、雑誌、著書本、監修本等の書籍出版など、幅広い分野で活動している。

たどり着いたのが、刺繍


スタンプワーク手法の作品「Pink Pink」
―刺繍を始めた、一番最初のきっかけは?

もともと母が刺繍をしていて、とても上手だったんです。私は小さい頃から絵を描くのが好きだったこともあって、自然に刺繍というものが自分の中に入ってきた感じ。小学生のときの夏休みの宿題でも、母に聞きながら、子どもが作ったとは思えないような刺繍の作品を提出していましたね(笑)。母は海外の刺繍本もたくさん持っていて、刺繍をする環境がばっちり整っていました。

―その後、刺繍作家として活動を始められるまで、どんなことをされていたのですか?

小学校高学年の頃からスチュワーデスになるのが夢で、もうそのことしか考えていませんでした。大学も英文科に進んで、外資系のエアラインに就職したんです。でも、憧れていた仕事だったけど、それだけで人生を終わらせたくなかった。私は「子供を育てる」ということは本当に尊敬すべきことだと思っていて、それで、私も結婚してお母さんをやってみようと思いました。結婚後は、お母さん、妻、お嫁さんと3役をこなしていました。

―ふたたび刺繍を始めることになったのは、どうしてですか?

毎日、仕事から帰ってきた主人に、うるさいくらい付きまとっていたんです(笑)。そうしたら、ある日主人から、「僕は僕でひとりの時間がほしいから、自分の好きなことをやりなさい」って言われ、はっとしたんです。何かやらなきゃ! って。それでたどり着いたのが刺繍。もともと好きだったし、家にいてもできるから。やるからには長くきちんとやっていきたいと思って、教室に通い、講師の資格を取りました。

導かれるように刺繍作家に


「糸好き」を自称する大塚さんの教室には、スイス、
フランス、アメリカなど世界各国の刺繍糸がずらり。
―その後、刺繍作家としてお仕事を始められたきっかけは?

ちょうど10年くらい前、ほかの方のピンチヒッターとして、ある仕事を引き受けたんです。それから途切れることなく仕事が来るようになって、現在に至ります。導かれるように刺繍作家になった感じかな? 私は珍しく50歳を過ぎてから仕事が入るようになって、忙しくなったのは子どもが大きくなってからだったから、仕事が負担にならなかったんです。そのかわり、人の何十倍も刺しましたよ。作品もたくさんあるから、急な仕事の依頼が来ても、すぐに出すことができるんです。

―大塚さんの教室ではどういうことを教えておられるのですか?

基礎から学べる「ステッチ講座」と、私が大好きな白糸を使ったシュヴァルム刺繍を中心とする「白糸刺繍」、それから私が日本に初めて紹介した、半立体に刺していく手法「スタンプワーク」、花などの植物画図を刺す「ボタニカルワーク」の4講座があります。1クラス15~16人の教室で、直接指導できるよう心がけています。刺繍はいろんな手法があって難しいから、時間がかかっても基礎をきちんと身につけることがすごく大切。それから習ったことしかできないのではなく、応用ができるような教え方をしています。一番大切なのは、「教室は楽しく」っていうこと。私はいろんなことを経験してきたから、刺繍の先生以外の目線でのアドバイスもできるし、これまでの人生経験が生きていると思いますね。

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