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エキサイトブロガーハンドメイド作家特集 Vol.22

2009年12月03日04時01分
プロ・アマチュア問わず、実はハンドメイドの達人が多く利用していることでも有名なエキサイトブログ。今回はそんなエキサイトブロガーから、選りすぐりのハンドメイド作家の方々の、とっておきのアトリエをご紹介。洋裁、編み物、手芸、ミニチュア雑貨、フラワーアレンジメント……様々な分野で活躍するブロガーたちの、それぞれの手作りのルーツとは?

第二十二弾も、ハンドメイドを愛してやまない素敵な作家兼ブロガーさんにご登場いただきます!


♯1 絵本から飛び出して今にも動き出しそう!キュートな人形たちが作るオリジナルワールド―「Bon Copain!」のYoko-Bonさん


ディテールの細かさと表情豊かなフェルトドールがとても味わい深い、Yoko-Bonさんの登場です!

Yoko-Bonさん
小さいころから“もの作り”が好きで、アトリエに通いながらいろいろな工房で数々の造形物を制作。結婚を機にフェルトで人形作りを始める。現在は古民家で古いものに囲まれながら暮らし、針仕事にいそしむ日々…。2004年に伊豆テディベアミュージアムにて個展を開く。ディズニーキャラクターコンベンションではピノキオやダンボを製作。今春にはまた新たな試みで個展をする予定。

「Bon Copain!」



中庭に面した陽当たりのいい離れのアトリエ。「傍らに
いるのは愛犬の『瓜』。ここでは心地いいゆるりとした
時間が流れています」

――手作りをはじめたきっかけは?

小さい頃から気がつけば何かを作っている毎日でした。とにかく手を動かして、何かを生み出すことが大好きで…。
特に20代の頃はもの作りに関する仕事は、素材を問わず何にでも興味がありましたし、何でも作ってみたかった。「いったい自分に何が向いているのか?」と自問自答して探していた時期だったのですが、恵まれたことにいろいろな造形工房でさまざまな人と出会い、数多くの“もの作り”を経験することができました。
例えば、動物園や水族館でよく見かける木や岩、珊瑚などを本物そっくりに作る仕事をしたり、ティラノサウルスなどの恐竜を作ったり…。ステンレスでオブジェなどを作る工房でも働いていました。左官作業もしたし、溶接もしていました。
動物園で作業をしていると、チンパンジーが飼育員さんに手を引かれて現場を見に来たりすることもあって、とにかくハードな仕事ではありましたが、なかなかできない楽しい経験をたくさんさせていただきました。

今はフェルトで人形を作っていますが、作る素材は違ってもそのベースには今までの工房での経験が生かされているなぁ、としみじみ感じています。

――得意な分野は?またその分野に興味をもったきっかけは?

針仕事です。特に、一枚の平面な布から動物や人形などの立体を作り出すこと。子どもの頃はフェルトのマスコット作りが学校などで流行っていて、よく友達の家で手芸本を見ながら、ちくちく手縫いをして作ったものでした。
値段も手頃で、小さい頃から身近でなじみ深い素材のフェルト…。大人になってから何気なく作った最初の人形もフェルトでした。

人形を作り始めてしばらくして出会ったのが、土方重巳氏と飯沢匡氏のゴールデンコンビが作った『ブーフーウー』をはじめとする数々の昔懐かしい人形絵本…。そのディテールの細かさ、人形の表情の豊かさ、動作のしなやかさ…。人形も背景もすごく細やかに作り込まれていて、その完成度の高さとデザインのすばらしさに圧倒されましたね。とにかくこのふたりの人形絵本の世界を知った時の衝撃はかなりのものでした。
それからは「あんな素敵な人形に少しでも近づけるものが生み出せたらいいな…」。そんなふうに思うようになりました。




(左)ご主人が畳の間をフローリングに改装した古い母屋。「ダイニングテーブルと椅子は家具職人である主人の作品です」
(中)小さな男の子やサル、ロバにブタなど、どこか懐かしい絵本に出てくるようなフェルトドールたち。
(右)「もこもこで、ふわふわの仔ひつじちゃんは刺繍入りのショールを羽織っています」



「どんぐりにキノコ…食いしん坊のこりすちゃんたち」
――フェルトドールの魅力&自分らしい作品づくりのポイントは?

誰にでも親しみがあって、手に取る機会も多く扱いやすいですが、同時になんとも奥深く難しい素材でもあるのがフェルトだと思っています。私が作る人形は5ジョイントで大きいものだと35cmぐらい。これくらいのサイズになると重厚さが必要で、かっちりと作るために強度も持たせなくてはいけません。毛足の短いフェルトは縫い目やフォルムのラインがはっきり出るので難しさもありますが、基本的には形作りやすい素材なので、顔の表情など細かいディテールを表現する面白みがあります。
また、モヘアや革など別の素材と組み合わせて人形を作ることで、フェルトの持つ素朴で優しい風合いがより引き立って、楽しい表情や動きが生まれるように感じています。

私の作品作りのポイントとしては、「ちびっこの頃にどこかで出会ったことのあるような人形たちだなぁ~」と懐かしい気持になっていただけるように人形の表情はもちろん、着ている服や持ち物にもこだわって作っています。
例えば、服に使う生地には少しくすんだ色合いのものや、デッドストックの古い生地を選んでいます。服のデザインも昔の手芸本を参考にしたりして、レトロな刺繍を入れたり、アップリケをつけたりしているので、細やかな部分まで見て楽しんでいただけるのでは…と思っています。
人形を見る人が動き出しそうに感じたり、「楽しい話し声が聞こえてきそう」とおもわず耳を澄ますようなことがあれば素敵だな、と思いながら針を進めています。

――他の分野で挑戦してみたいものは?

土…陶芸です。これはぜひやってみたいです。日々の暮らしの中で使う食器を自分の手で作って、その器に素朴だけれど体に優しいごはんを盛りつけられたら、毎日の食卓が、さぞ美味しく感じられるだろうなぁと思って…。
動物や人形も土で昔、作ったりしていたことがありましたが、とても楽しかったので、また機会があれば、土でも人形を作ってみたいです。

――これから作ろうとしているもの、また今後の展開を教えてください。

古民家で暮らし始めてからは、時間があれば主人とふたりで家をつくろい、荒れ地を耕して庭を作り、バラやハーブを育てて早4年目…。彼とは出会った頃から工房などでずっとお互いにもの作りをしてきて今日に至ります。結婚してから、主人は木で、私は布で…もうずいぶん昔から「いつかふたりで一緒に何かできるといいよね」という話をしていたのですが、この古民家で暮らすようになって、年を重ねるごとにその気持ちは増すばかり…。
そして今春…。いろいろなご縁も重なって、いよいよ最初の一歩を踏み出すことになりました。古民家での暮らしの中で生まれる手仕事の木製品や布もの。「自分たちが長く使いたい」「大切にしたい」と感じる、素朴だけれど味があって、手仕事の温かみが感じられるものをふたりで一緒に丁寧に少しずつ形作っていけたらいいな…と思っています。

3月。その第一歩として個展を開くことになり、まずは針仕事作品のご紹介から始まります。古民家での素朴な暮らしの中で生まれた「犬との暮らし」の雑貨たち…。いつもとは、少しまた違った雰囲気でお届けする春の個展では、フェルトドールをはじめ首輪やリードなど、たったひとつだけの犬グッズなどが素敵な雑貨屋さん「truck-market」にずらり揃います。
会期中、27(土)、28(日)は私と相棒の愛犬『瓜』も助手兼、見習い看板犬として一緒にお店のほうに伺う予定です。
28日(日)はワークショップを予定しています。お題は、「小さな手のひらサイズのダックスフント」。
ワークショップはdans la natureさんのお菓子付き…。
ちくちく針を持ちつつ、おいしいお菓子なども頬張りながら皆さんといろいろなお話をして、楽しい時間を一緒に過ごせればいいな…と思っています。お近くの方はぜひ、ふらりと遊びにおいでくださいね。

『Yoko-Bon 犬と暮らしと針仕事』
2010年3/27(土)~4/3日(土)まで。29(月)・31(水)はお休み。
truck-market」にて開催されます。(営業時間は11時~19時)




続いて、すてきなフラワーアレンジ作品を手がけるフローリスト、essencedefleursさんの登場です!


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