日暮里繊維街、天然素材を求めて安田商店3丁目店へ
2007年12月03日13時01分安田商店3丁目店
創業は昭和26年。日暮里にはパッチワークの5丁目店、木綿布専門卸の4丁目店と、今回ご紹介する3丁目店の三つの安田商店がある。3丁目店は二代目の現店主次男さんにより20年前から天然素材をテーマに布を仕入れ、特にリネンやガーゼの豊富な品揃えの評価が高い*左の写真はお店の布で仕立ててもらったシャツを着る安田次男さん
豊富なリネンの品揃えと洗い見本で人気に
味わいある看板が目印
日暮里駅からまっすぐに伸びる繊維街。それを7-8分ほど歩いた商店街の奥ともいえる場所に「安田商店3丁目店」はある。
一見普通の小さな問屋さんだが、中に入ると、白や生成りのさまざまな表情のリネンやガーゼががずらりと並び、その分野における品数の豊富さは大規模店舗でも実現するのは難しいぐらいだ。柄物もストライプやギンガムチェックなどいわゆるスタンダードなものが目立ち、色もブルーやグレーなど、落ち着いたものが多い。
いかにも天然素材な色合いの反物が並ぶ
「色や柄に派手なものが少ないのはそれはやはり男の目で見ちゃうからかもしれないですね。意外と男性的なお店ですねってよく言われます。それがまた逆に特徴になっちゃっているみたい(笑)」
と、店主の安田さん。
Rikaさんが最初にこのお店を訪れたときは、あちこちの問屋さんを回りくだびれ果てたころだったが、その品揃えに感激。次からは日暮里駅へ降りたつや、まずは直行する最重要問屋さんになったという。
「私もずっと天然素材にこだわって服作りをしているので、お店のポリシーに共感したのもあるけれど、何より感動したのが洗い見本! 特にガーゼとかリネンは、洗い終わったときや使い込んだときの表情が知りたいもの。それが反物ひとつひとつについていて、それを見ると作品のイメージも沸きやすいんです。これはすごい情報のサービスだと思うんですよ」
反物ひとつひとつに付けられた、ガーゼ・リネン素材のキモともいえる
洗濯後の見本。
このアイデアはどのようにして生まれたのか。店主の安田さんに尋ねると、
「やっぱりうちの品物は手を加えてないものが多いので、洗ってみたら、表情がすごく変わるな、と思ったんですね。あと、皮膚の敏感な方がコットンを探しに来たときに、洗ったものを提供したらすごく喜んでくださって。洗うぐらいなら私にだって出来ますから(笑)、それでずっと洗い見本をつけるようになったんです」