“使う人が主役”の箱づくりを―Haco Works 国府田清香さん
2007年12月04日10時01分国府田 清香さん/Kiyoka Kokufuda
Haco Works主宰カルトナージュの実用性と美しさに魅了され技術習得後、自宅サロンにて教室開講。フランスの伝統的なカルトナージュの技法とアメリカで出逢った実用的でインテリアとしてコーディネートされた箱の使い方を活かし、「Haco Works(箱ワークス)」として新たなジャンルの箱の世界を広げる。2008年3月、マガジンランドより「カルトナージュ 箱で楽しむインテリア」を出版。
身近にあるもので創作できることを伝えたい
出版記念の個展では、国府田さん宅のインテリアを再現
8年くらい前、お友だちが住んでいたフランスに遊びに行ったときに、お友だちが新聞などを収納していたカルトナージュの大きな箱がステキで、私も実際にやってみたいと思ったんです。けれど、当時は日本ではまだ誰も知らなくて。見よう見まねでやっているうちに習える場所を見つけて、そこで技術を習得してオリジナル作品を作るようになりました。
―国府田さんが提案されている「Haco Works」とはどういうもの?
箱だけではなく、かばんやお皿など“入れ物”すべてを総称するものです。カルトナージュはそのジャンルのひとつで、私がスポットを当てているのは“箱”そのものなんです。カルトナージュというと、難しいものだと思われたりしませんか?
―たしかに、専門的な道具がないとできないんじゃないかと思ってしまいますよね。
でも、本来はもっとハードルが低いものなんです。だから「Haco Works」では、たとえばホームセンターで買った木箱とサイズに合う中の箱を作って収納ボックスにしたり、使い終わったお茶の缶、ジャムびんのふたなどに布を巻いて再利用したり、身近にあるものでも十分創作できることを伝えたいと考えています。
使い終わったジャムやお茶の容器も、こんなふうに素敵に変身。エコ的観点からも◎! |
「女の子の部屋」をイメージした、かわいらしい空間
はい。皆さんもそうだと思うんですけど、素敵なお菓子の箱はとっておいたり、シールを貼って工夫したりしますよね。私も子どものころからシールを貼ったり、包装紙を巻いたりするのが大好きだったんです。だから、今の活動はそういう子どものころからの延長上にあるものですね。
―箱自体に注目するようになったのは、どうしてですか?
箱は「物を大切にしまうためのもの」で、マイナスイメージがないからです。箱に入れておきたい大事な物は、大切な気持ちで扱うでしょう? そういうあたたかい気持ちを表現できるところが好きですね。