面白くて、楽しくて、驚きがいっぱいのニット雑貨―cikolata 大石さちよさん
2007年12月08日21時01分大石さちよさん/Sachiyo Oishi
ニット小物作家cikolata名義で、ファッションデザイナーと平行して00年より雑貨作家活動をスタートさせる。08年5月には、株式会社Every Mondayを立ち上げ、独立。ニットやフェルトを使った人形、バッグ、マフラーなどの雑貨小物を制作するほか、アクセサリーのデザインも手がける。
「自分でも、なんで今この仕事をしているのか不思議なんです(笑)」
大石さんの手がけるROCKドールたちは、どこか憎めない表情!
もともと服飾デザインの仕事がしたかったので、美大を卒業したあとにイギリスに留学をしたんです。
その当時、一緒にスタジオをシェアしている仲間にフェルト作家がいて。その子のワークショップに遊びに行った時に、フェルトで小さな人形を作ったんですよ。そうしたら、それがかわいいと好評で(笑)。ほめられてうれしくて、たくさん作るようになったのがまず、最初ですね。
―では、最初は雑貨作家になりたかったということではないんですね?
そうなんですよ~。学生のときは、家庭科の成績も悪かったし、手芸も得意じゃなかったんです。自分でも、なんで今この仕事をしているのか不思議なんです(笑)。
―その後は、イギリスでは服飾の仕事をされていたんですよね。
はい。舞台の衣装を作ったり、デザイナーのアシスタントを経験したりしていました。ボタンドール(底にボタンをつけたフェルトの人形)は、その合間に作っていて。ロンドンのセレクトショップからオーダーをもらって作っていました。それがきっかけで、日本のバイヤーさんの目にも留まって。Desperadoをはじめ、日本のショップにも置いてもらえるようになったんです。
また当時、アシスタントをしていたテキスタイルデザイナーの影響で、ニットの魅力にも目覚めて。編み機でいろいろ編むようになったんですよ。そこから今度は、余った編み地を使って、人形を作るようにもなりました。
―日本に戻られてからも、ファッションデザイナーとしての仕事を続けられていたんですか?
あるレディスブランドでデザイナーとして働きながら作家活動をしていましたが、今年の5月にアトリエを構え、独立しました。今は、ニット小物を作るcikolataの活動と、プリントデザインからモノづくりをはじめるJUBILEE(ジュビリー)のふたつのラインで制作を行なっています。
(左)この編み機から、小物や人形用の素材が生まれる (右)日本での作家活動のきっかけとなった、ボタンドール |