折り紙にポップな楽しさを吹き込む、cochaeのデザイン＆アイデア

2009年12月09日16時01分

折り紙にこだわらず、紙ものを自由に展開していきたい

―作品を作るのには、アイデア構想なども含め、どれくらい時間がかかりますか？

武田 ものによって違うかもしれませんね。イラストとかはけっこうすぐにできたりするよね？

軸原 というのも、広告とかではないから、ダメ出しする人がいない（笑）。「はい、これでOKです」っていう流れがほとんどだよね。しかも、立体になると感動できるというね。

―そうですよね。では、これから作ってみたいものは？

軸原 ひとつはご当地ものの全国展開。それと、切り絵を今けっこうやっていて、切り紙の商品展開も考えてますね。

―折り紙から脱して？

軸原 切り紙と折り紙、両方使います。あらかじめ印刷で切っておけるんで、切り紙ではけっこう、すごいことをしようと考えてますね。「丸の内カフェ」で、年末に切り紙と折り紙の展覧会をする予定もあります。

武田 折り紙にこだわらず、になってきたよね。紙ものはなんでも。

軸原 最初はね、正方形一枚から切らずに折らないといけないとか、すごい頑なだったんですけど、徐々にね。いいんじゃないかと。それよりもっと、おもしろいことはいっぱいあるはず、と思いはじめて。折り紙をアイデンティティにされるのもイヤだったので、いまは自由になってきましたね。あともうひとつ、「倉敷意匠」さんと手仕事をからめた企画がはじまったので、それも楽しみですね。

武田 「倉敷意匠」さんが作っている本『紙モノカタログ』用に商品を作ってほしいとのことで。作ったものは倉敷意匠さんで販売するみたいです。

（左）こけし好きが高じて書籍『kokeshi book 伝統こけしのデザイン』も刊行。 （右）日本に古くから伝わる伝承折り紙と浮世絵を組み合わせた、古典シリーズ。

―多方面に広がっていきますね。

武田 今までは、量産するものを作ってきたけど、これからは手仕事で、もっと作品ぽいものを作っていけそうだよね。

軸原 もっと命が入ったものをね。活版と一緒にやってみたいなとも思ってますね。

武田 また折り紙の本も出ますし。

軸原 そうそう。それは、こけしの工人さんとコラボした本にしようと思ってます。あと、９月21日から六本木の「ギャラリーバンブー」というところで、『大こけし展』をします！我々とギャラリーの企画で。それにあわせて、その、こけしの折り紙の本を出版したいなと。

―こけしの折り紙、いいですね～。今後も幅広いご活躍を楽しみにしています！


（取材／田辺香）