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「本当に作りたいものを」―川端さよこさんの可憐で繊細な作品たち

2008年12月02日05時01分
布や革を使い、繊細かつ華やかなデザインのコサージュを数多く生み出し続けている、川端さよこさん。そんな川端さんのアトリエ兼ご自宅は、彼女の作品の世界観をそのまま反映したかのように、可憐でいて、温かみのある、とってもステキな空間。川端さんがこれまでデザイン・制作してきたモビールや、カゴバッグ、そして新作のコサージュなどを見せていただきながら、手づくりを始めたきっかけや、楽しみなどについて伺いました。

川端さよこさん/Sayoco Kawabata

デザイナー
文化服装学院アパレル技術科卒業後、アパレル数社での婦人服パタンナーを経て、個人での活動をスタート。その後、書籍や雑誌などの手作りのページの仕事をはじめ、大手セレクトショップにてバッグや服飾小 物等を販売。現在は、「sayoco」名義で、服飾小物の企画デザイン・制作・受注販売などを手がけ、自身のオンラインショップを中心に活動するほか、ギャラリーでの個展や、自宅での教室も開催している。
sayoco ホームページ:http://www.sayoco.com/

流行に左右されない、クオリティの高い商品を作りたかった


コサージュ作品の一部。色とりどり、手の込んだ美しいものばかり。
―川端さんが手づくりをするようになったきっかけは?

小学生の頃から手芸クラブに入っていたり、もともと、小さなものを作ることが好きだったんですよね。それで、文化服装学院に入って本当はデザイン科に進もうと思ってたんですけど、既に業界で働いてる人に相談したところ、デザイナーになりたいのなら、パターンを理解していたほうがいいと教えてもらって。それなら技術科に進んでパターンの勉強をしようかなと、3年間勉強したんです。結局、技術科に進むとパタンナーとして就職する人がほとんどで、その流れで私もパタンナーで就職して、4~5年アパレル会社に務めていたんですけど、パタンナーが合わないというのは自分でも薄々気づいていて。辞めた後は、自分が本当に作りたいものを、洋服以外で何か作ってみようと思いました。

―では、それが実際にお仕事となったのは?

たまたまフランスのカルチャーなどを紹介している「SORTIE」という雑誌で、手づくりのページの仕事をいただいたんですよ。その頃から雑貨屋さんにバッグをおいてもらったりするようにもなったんですけど、私の作るものは、雑貨屋さんで扱っている他の作家の方々の作品に比べると手が込んでいて、価格も高めになってしまうので、やっぱりファッション業界のセレクトショップなどで扱っていただかないとダメなんだなと思い、自分で営業したんです。そして2003年くらいから、青山のセレクトショップ「edit for Lulu」さんで扱っていただけるようになり、企画展などもやらせていただいて。

―オンラインショップは、どのようにスタートしたのですか?

ファッション業界は、半年経つだけでセールになってしまいますよね。 私はどちらかというと流行に左右されないアンティークやヴィンテージになるようなクオリティの高い商品を作りたかったので、もちろん新しいものも作るけれども、同じ商品をずっと定番として作り続けていきたいなあと。そうすると、やはり移り変わりの速いファッション業界は基本的に難しいのかもしれないと思って、一度辞めようかなと思ったんですね。そんなとき、お世話になってたバイヤーさんが辞められたので、それを機に私もセレクトショップでの販売は一旦終了したんです。そして、自分で管理できるオンラインショップだったら、購入してくれた人の感想も聞けるし、一対一で販売すれば、仮にたくさん注文がきたとしても、一人一人にご相談して、「これくらい待ってください」といったことも可能になるし、それが一番いいのかなと思って始めたんですよね。


(左)川端さんがふだん仕事をしているお部屋。白で統一されたとてもステキな空間。
(右)川端さんお手製のディスプレイ。雰囲気のある手紙も手作りで、チョウチョはコサージュ作品のひとつ。


―個展も何度かやってらっしゃいますよね。反響はいかがでしたか?

昨年は5月と11月に2回、やらせていただきました。ふだん購入してくださってるお客さまが地方からわざわざ来てくださったり、雑誌の編集の方やスタイリストさんなども、ふだんはあまりお会いする機会がないんですが、個展で、そういう方たちとお会いできる機会も増えましたね。

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