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エキサイトブロガーハンドメイド作家特集 vol.51 「from MB in SD」のブラウン真理子さん

2011年11月02日05時01分
プロ・アマチュア問わず、実はハンドメイドの達人が多く利用していることでも有名なエキサイトブログ。そんなエキサイトブロガーから、選りすぐりのハンドメイド作家の方々の、とっておきのアトリエをご紹介。

今回は「from MB in SD」のブラウン真理子さんにご登場いただきます。


スタイリッシュでエレガント!もらった人が笑顔になる手作りカードに心をこめて――「from MB in SD」のブラウン真理子さん


クリスマスカード&お誕生日カードをはじめ、素敵な手作りカードを楽しむ、ブラウン真理子さんの登場です!

ブラウン真理子さん
カリフォルニア州サンディエゴ在住。偶然が重なりハンドメイドの世界へ。主にクラフトパンチとスタンプを使ったカード作りを展開中。2012年よりスクラップブッキングとペーパークラフト用品の専門店「クロップパーティー」の契約カード・デザイナーとしてサンプル提供を開始。ブログで紹介された商品は「Mariko’s セレクト」にて購入可能。

「from MB in SD」



大好きなカード作りを楽しむクラフトルーム。棚にはクラフト用品を収納。

――手作りをはじめたきっかけは?

幼い頃の写真を見るとお菓子のおまけをつないで自作したアクセサリーを着けていますし、画学生でもないのにかばんにパステルを入れて持ち歩くような高校生でした。そう考えると、何かを作ったり描いたりというのは、もの心ついた時から楽しんでいたように思います。はがきやカードを集めて手紙を書くのも昔から好きで、中高生の頃には世界数カ国にペンパルを持っていました。

しかし、今のようにハンドメイドを楽しむようになったきっかけはその流れからではありませんでした。
家庭科の裁縫の時間以来、針仕事などにはまったく縁のなかった私が、2007年の春、なぜか刺しゅうミシンを衝動買いしたのです。理由は今もナゾに包まれたままですが、「お店にはない、本当に自分の欲しいものが作れる!」、「自分で描いたものが刺しゅうになる!」と、とにかくソーイングとミシン刺しゅうに夢中になったものです。
その後、かぎ編み、ニット、ビーズジュエリー、ポリマークレイ…と気になるジャンルは片っ端から手を出しました。

――得意な分野は?またその分野に興味をもったきっかけは?

スタンプやクラフトパンチ、ステッカー、マスキングテープなどを使ったカード作りです。ペーパークラフト全般に興味を持ち、のちにカード作りに夢中になったきっかけは、マーサ・スチュワートのクラフト用品との出会いでした。2007年のことです。
いろいろなハンドメイドをするようになり、道具や材料、アイデアを求めて大型クラフトショップに足繁く通うようになっていた私の目を引いた、当時はまだ発売されて間もなかったマーサのクラフト用品コーナー。それまでカード作りやスクラップブッキングはなんとなく“おばさんクラフト”のイメージを持って敬遠していた私にとって、憧れのマーサのイメージそのままのペーパーやリボン、ラベルやステッカーなどが並ぶそのコーナーは、それまでには見たことのない大変に魅力的な世界だったのです。

マーサ・スチュワートのイメージは、シンプルながらエレガント。無駄なものが排除された合理的なデザインといえばいいでしょうか。流行と伝統のほどよい融合という感じで、それまで私が抱いていたカード作りのイメージが一新されました。
そのときに「ひとつだけ」のつもりで初めて買ったバタフライのパンチ。それが今では三桁台の個数になってしまい、カード作りに夢中になるにつれ、その他の道具もどんどん増えて行きました。市販のカードをまったく買わなくなって、100%手作りするようになったのは2008年のことです。
そして、クラフトのためにひと部屋多い今の家に引っ越して来て早5年…。このたびご訪問いただいているアトリエを、私はクラフトルームと呼んでいますが、その部屋も、だいぶ手狭に感じるようになってしまったほど、クラフト用品でいっぱいになっています(笑)。




(左)クラフトパンチで切り抜いたペーパーをガラス瓶に巻いてキャンドルホルダーに。
(中)お気に入りのパンチで作った小さなスクエアを並べてサンプラー風のカードに。
(右)パンチで作った枝をぐるりと並べてクリスマスリースに見立てたシンプルカード。



立体のパールステッカーを貼り付けてテクスチャーも楽し
いツリーのクリスマスカード。
――ブラウン真理子さんにとってハンドメイドの魅力&自分らしい作品作りのポイントは?

やはりお店にはないものが作れるところでしょうか。「こんなものが欲しい!」というわがままをすべて具現化できるのが、私にとってハンドメイドの最大の楽しみです。不要品を再利用して新しいものを作り出せるところも魅力のひとつであると思います。

そして、これは最近になって強く感じていることですが、手作りには当然「人の手」があります。ハンドメイドを始めたばかりの頃は、いかに完璧に、いかに既製品に近いものができるかに心を砕いていて、ちょっぴり曲がった縫い目なども許せずにすべてほどいてやり直したものでした。カード作りにおいても、アルファベットのステッカーの列が少しでも波打ったり、ステッカーの位置が完全な左右対称ではなかったり、スタンプのインクがむらになったりというだけで、人に送るわけにはいかないと決めつけていたのです。

しかし数年前から、とくにブログを始めて以来、何度か同じ趣味を持つ方々から手作りのカードをいただく機会があり、少しずつ考えが変わってきました。受け取る立場になってみて、「人の手」を感じるとあたたかい気持ちになることがわかったのです。けっして作りが雑だとか下手だとかというのではなく、それはていねいに気持ちを込めて作られた結果の手作業の形跡だということ…。そんなハンドメイドの魅力に改めて気づかされました。

同様に、まわりの子どもたちが読み書きのできる年齢に達し、私の送ったプレゼントやカードに対して本人からお礼のお便りをもらうことも増えてきました。幼い子どもが懸命に書いた文字というのはなんと素晴らしいのでしょう!真心を込め、精一杯ていねいに取り組んだ結果の不完全さ。これは機械生産では表現できない、ハンドメイドならではの味わいだと思います。

自分らしい作品作りで心がけているのは、カード本来の目的を常に念頭に置くということです。「自分の作品」といえど、カード作りは相手あってこそのクラフトだと思っています。中に直筆のメッセージを書いて送って気持ちを伝えてこそ価値があるものだと思うので、ひとりよがりにならないよう、デザインも相手を思い浮かべて考えています。たとえば、その人の好きな色を台紙に選んだり、好きな花をメインのモチーフにしたり。相手の好みやイメージを反映しつつ、その時に自分が傾倒している素材や技を活かすのが、挑戦でもあり、楽しみでもあります。

――他の分野で挑戦してみたいものは?

布、毛糸、レース、粘土、ビーズ…とさまざまな素材を使う複数のジャンルをかじって、ようやく落ち着いた先がカード作りです。どれも単発のワークショップに通う程度で経験豊富というわけではありませんが、買い込んだ道具や材料はクローゼットにごっそりと眠っています。これらの別分野をペーパークラフトと融合させてオリジナリティのあるカード作りをしたいなと思っています。

――これから作ろうとしているもの、また今後の展開を教えてください。

これまで趣味でやってきたことが、このたび仕事となりました。職業としてやるからには、今まではなかった新しい意識と目的を持ってカード作りをしていくことになると思います。
しかし、その中で忘れてはならないと思っているのは、私はカードデザイナーではあるけれど、売るためのカードを作るデザイナーではないということです。あくまでも、「これなら私にもできそう!」「私もぜひやってみたい!」と見てくださる方々の創作意欲を刺激するような、夢のあるカード作り。そして、興味をお持ちの方々がその楽しみに目覚められるきっかけとなるような手作りキット制作。その実現のためには、好奇心と向上心は持ち続けつつも無理な背伸びはせず、これからも常に等身大でいることを大切にしていきたい、と思っています。

カード作りは、知識や技を詰め込んでアートのレベルまで持って行くことのできるハンドメイドのジャンルだと思っています。しかし、私にとっては、「おめでとう」や「ありがとう」などのメッセージを伝える媒体であるというのが大前提です。メールでも電話でも紙切れでもできることを、あえてふたつ折りにしたカードの表紙のデザインから始める楽しみと喜び。それを知っていただくきっかけになるようなカード作りをしていきたいと思っています。




次回もお楽しみに!

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