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心地よくて楽しい絵本と帽子づくり―HBpencil ばば ひびきさん

2008年12月08日06時01分
絵本を描いたり、帽子を作ったりと幅広く活動するHBpencilのばば ひびきさんは、プライベートでは2人の男の子のママ。絵本が大好きな息子たちのために描くおおらかな画風とストーリーの絵本、毎日かぶりたいデイリーな帽子について、いつもポジティブなひびきさんに伺いました。

HBpencil ばば ひびきさん/Hibiki Baba

1977年生まれ。大阪府在住。神戸「Gallery Vie」主催の「絵話塾」第2期生。終了後より、毎年グループ展を通して、絵本を製作、発表している。これまでに描いた作品は『エッグさんのオムライス店』『ピクニックにいったらば』『なつのあついひ』『こっちをむいて、きりこさん』『まじょのパーティー』。現在は、帽子作家としても活動。雑貨とギャラリー「hug」、「mariaco・marina」にて取り扱い中。

ブログ:http://hbpencil.exblog.jp/

世界にたった1つの絵本を読んでもらえることのうれしさ


2008年夏に開催した「ハリーくん」展のもよう。
絵本『こっちをむいてよきりこさん』を制作。

―神戸のGallery Vieでのワークショップ「絵話塾」に参加されたことが、絵本製作を始めるきっかけだったそうですね。

はい。小さい頃から絵を描くのは大好きだったんですが、絵の道には進まず……。時代は就職氷河期で(笑)、とりあえず手に職をつけようと思い、看護師の道に進んだんです。結婚して子供を出産し、時間に余裕ができたとき、「好きなことをできるのは、今かな」と思って「絵話塾」に行くことを決めました。私の母がどこからかパンフレットをもらってきてくれたんですよ。「こんなのやってるよ。行ってみたら?」って。それがきっかけでした。

―「絵話塾」では、どんなことをされたのですか?

絵本、本の基礎知識を学んだり、モノを主人公にしてストーリーを考えたり、好きな絵ハガキを持参して、それを元に絵本を作ったり……。毎回違うことをしていました。やりがいもありました。

―通われてみて、いかがでしたか?

おもしろかったです。1年間、週1回2時間の授業だったのですが、とても濃厚でした。「絵話塾」では、毎回、さまざまな絵本作家さんやイラストレーターさんたちが講師に来てくださるんですが、大好きな絵本作家のスズキコージさんもその1人で、「スズキコージさんに会える!」という気持ちから入塾したのですが、参加されていた生徒さんたちもモチベーションが高く、先生からも生徒からもたくさんの刺激を受けました。生徒さんたちは、みなさん、絵本作家を目指していたり、イラスト、絵本が大好きという方ばかりで……。名古屋から通われている方もいました。幅広い世代の方がいて、楽しかったですよ。みんな目指すところは同じ仲間なので、卒塾した今も、交流は続いています。

―スズキコージさんのほかには、どんな方が好きですか?

長新太さんも好きですね。あと『ぐりとぐら』は不滅ですね!

―ご自身で作られた絵本で、印象に残っているものはありますか?

全部です(笑)。どれも思い入れのある絵本だし、1冊ずつ自分で製本しているので、世界にたった1つの絵本なんですよね。自分にとっての宝物ですね。大切にしながら、家族や自分の子供たちに読み聞かせたりしていたのですが、また新たな感動を受けたことがありました。


2007年の夏におこなった「五ツ星本舗ちょっとそこまで」展では
絵本『なつのあついひ』を制作。
―どんな感動ですか?

一昨年の夏に、小さなイベントをしたときに、私が描いた『なつのあついひ』という絵本を、子ども図書館の司書のあこさんに読んでもらったんです。そのときの感動といったら……。読んでもらい始めた瞬間に鳥肌が立ちました。そして「あ! 動いた」と思ったんです。絵本の中の登場人物たちが、わたしの手を離れ、あこさんの声によって新しい命を吹き込まれたみたいになって、新しい人格で動き始めた感じでした。それまで、自分の絵本を人に読んでもらったことがなかったので、すごく感動しました。そして、誰かに絵本を読んでもらえることのうれしさと、絵本ってこうやって誰かが誰かに読んであげるものでもあるんだなあということを実感した瞬間でもありました。

―絵本作家としての目標はなんですか?

少し前までは、絵本を出版することが目標でしたが、最近はちょっと考え方が変わってきました。小さいギャラリーやショップで、少しずつでいいので、私の絵本を発表していけたらいいかなと。以前は少し焦っていましたが、「自分しか知らない絵本作家がいてもいいんじゃない? 私しか知らないいい絵本があってもいいよね」って、自分を見つめ直せたというか……。また、大人っぽい絵本を作ろう、かっこいい絵本を作ろうって思ったこともあったのですが、私は、やっぱり子供のために、気負わない、等身大の絵本を作ろうと思えるようになりました。そういうことを、ゆったり考えられるようになりました。あとは、とにかく続けることかな。

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