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ビビッドなアイテムを、あなたの暮らしの差し色に―sekiyumiさん

2009年12月08日12時01分
「貴方の暮らしの差し色になりたい…」をコンセプトに、ビビッドなカラー、愛嬌たっぷりの佇まいがカワイイぬいぐるみと、オリジナルのシルクスクリーンをベースにした紙小物を作リ出している、sekiyumiさん。そのアイテムの数々は、一度見たら忘れられないインパクトと存在感! 5月に構えたばかりのアトリエにsekiyumiさんを訪れ、偶然からはじまったという、ぬいぐるみ制作のことから、手づくりの魅力や、これから作ってみたいものまで、楽しいお話をうかがいました。

sekiyumi/セキユミ

ぬいぐるみ作家・布雑貨紙小物作家
2004年、多摩美術大学卒業。シルクスクリーンを用いたオリジナルの布地を使い、ぬいぐるみをはじめとした、布雑貨、ギフト用の紙小物を製作・販売している。小学校を改装して作られた「台東デザイナーズビレッジ」のアトリエに今年5月から入居し、活動中。作品は吉祥寺の「にじ画廊」などのショップで販売している。
ホームページ:http://www.senobiweb.com/

見た目がいいのはもちろん、そこに含まれた意味を伝えることも大事


初めて作ったぬいぐるみ。
ブックカバーの失敗から誕生したとは思えない出来映え!
―sekiyumiさんは今年、初めてアトリエを構えたそうですね。

そうなんです。去年までは自宅で細々と作っていたんですが、場所がほしいというより、横のつながりがほしくて、この台東デザイナーズビレッジに入居しました。今まではターゲットをしぼって、私の作るものが好きな人に買ってもらう感じだったんですが、まったく興味ない人の目にも触れるようにしていきたいなと思って。ここにいると広がりがありますし、他に入居しているみなさんも、本当にいい人たちばかりなんです。

―いろんな分野のアーティストさんがいて、いい刺激になりそうですよね。ところで、sekiyumiさんが手づくりをはじめたのはいつ頃からなんですか?

美大では映像を専攻していたんですけど、本が好きだったので、卒業制作のときに、映像作品ではなく、本を作ったんです。読むのも好きですが、本を組み立てること、製本に興味があったんですよね。それで製本の技術を学びたいと思って、製本家の先生の助手みたいなことを少しやって。最初は製本という伝統工芸が好きでやりだしたんですけど、だんだん自分の個性が出したくなってきて。徐々に製本の技術を生かしたステーショナリーを作れたらいいな、と思うようになって、装丁をシルクスクリーンで作ってみたり、雑貨を作ったりするようになりました。それで一度、ブックカバーを作ったら、寸法を間違えてしまい、本が入らなかったんですよ。でもこだわって作ったので、もったいないなと思い、とっさに綿を詰めて、ぬいぐるみにしたんです。それがぬいぐるみ制作のはじまりですね(笑)。

―えー(笑)! そうだったんですか。

あと、スパイラルのSICF(スパイラル・インディペンデント・クリエーターズ・フェスティバル)にブックカバーなどを作って出したら、ステーショナリー類は消耗品という意識があるようで、あまり需要がなく……。それよりも、ぬいぐるみのほうがどんどん需要が高くなって、興味を持ってくれる人が増えて、今に至るという感じですね。

―なるほど。今もぬいぐるみとステーショナリーを並行して作ってらっしゃいますよね。

そうですね。でも展示だとやっぱり、ぬいぐるみの要望が多いですね。

―sekiyumiさんの「あなたの暮らしの差し色になりたい…」というコンセプトが面白いなと思ったのですが。

はい、差し色になりたくて(笑)。だから、小物を作るようにしているんですよ。シンプルな服装の人でもきれいな色のポーチとか、小物なら取り入れやすいかなと思うので。最近では、差し色にいいなと思って、オリジナルで作ったアクリルを組み合わせてアクササリーを作ったりしています。アクリルは形を自分で描いて、業者さんに仕上げてもらっているんですが。布とアクリルとを組み合わせても使ったりしますね。それと、素材は基本的に差し色として、常に発色のいいものを求めています。


(左)アクリル素材を使ったストラップやヘアゴム。色の配置を変えたりと、量産ではできない手づくりの良さを出している。
(右)シルクスクリーンを装丁に使ったグリーティングカードは、じゃばら式で複数のメッセージを書いて贈るのにも最適。

―やっぱりsekiyumiさんが作るものは色が特徴的ですよね。では、手づくりをしていて楽しいところは?

ぬいぐるみの場合は、決まったパターンを作らずに、自分で臨機応変に変えていけるところがいいと思うんですよ。量産するつもりもないので、不格好でも、お客さんが実際にみて、顔の位置とか、ちょっとしたところが違うものを選べる楽しさもあるかなと。

でも製本はまた別です。一ミリでも直角が合わないと、どんどんずれていくので。私は予備校に通うまでは、立体を作ったときに、もともとのずぼらな性質が出てしまっていたんですが、予備校時代に基礎を学び、鍛えられて。仕事を丁寧にすることの大事さに気がついてから、製本に興味を持ったんですよね。

―きっちり作れば、こんなものができる、という発見みたいなことですか?

その経過も楽しめるんですよね。きちんとカッターでまっすぐ切れば、直角が出せるし、ひとつひとつが積み重なって最終的にいいものができると思うんです。そうやって矯正されていくうちに、嫌々だったことが楽しめるようになっていって。でも、ぬいぐるみは本来の気質の方の仕事なので、製本とはかなり二極化しています。知らないうちにバランスをとっているんですかね(笑)。

―本当ですね(笑)。でも両方できるのは強みですよね。

そうかもしれませんね。あと、アートというと、自分が好きなように作って、どう捉えるかは観る人の勝手、というスタンスですが、私が学んできたのは真逆のことなんです。情報デザイン科で、人がどうすれば使いやすいか、というのを学んできたので。人にわかってもらってこそ、だったので、みなさんの反応は今でもけっこう気にしますね。プロだけでなく、お客さんの意見も参考にしますし。作品としては見た目がいいのはもちろん大事だけれど、そこに含まれた意味を伝えることで、もっと、食いついてもらえるのが理想です。


(左)ぬいぐるみ以外では、差し色として取り入れやすい、ポーチやストラップなどの小物を作るようにしているそう。
(右)sekiyumiさんのカラフルな作品が彩る、アトリエを入ってすぐのコーナー。

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