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古着を使って“人と繋がるものづくり”―wascye/和さい

2010年12月05日04時01分
プロダクトデザイナーとして仕事をしながら、付け襟やブローチなどのユニークなアクセサリーを作り、ブログで発表している「wascye(和さい)」さん。サステナブルデザインの観点から、古着を解体してもの作りを行っています。ひとつあると、手持ちの服の印象をがらりと変えてくれる付け襟。そのアイデアのもとや、もの作りを通して伝えたいことなど、お話をたっぷり伺いました。

wascye/和さい

企業のノベルティや販促品などのプロダクトデザインに携わる傍ら、捨てられない大切な生地を使って、“人と繋がるものづくり”をテーマに活動している。不定期でイベントにも参加予定。作品はブログで掲載中。
ブログ:http://wascye.exblog.jp

着られなくなってしまったお気に入りの服が、次に何かになる仕組みができたら


ヨーヨーキルトがあしらわれた付け襟“えりこ”。
―子どもの頃から手作りはされていたのですか?

母が裁縫が得意で、いつもいろんなものを作ってくれました。近くで見ていたらどうしても同じものを作りたくなったんですね。母の見本を元に自分でアレンジを加えて、お人形とかをよく作っていました。小学3年生くらいのときに作った人形は、妹のように大切にしていました。

特に習ったりもせず趣味で作っていたのですが、運動部に入ってからは作らなくなってしまって(笑)。ただ家庭科の授業だけは得意でした。一番最初にチャレンジしたのは編み物だったかもしれません。

―ふたたび手作りを始めたきっかけは?

バッグやポーチなどは本を見ながら作っていたのですが、今に繋がっているのは一昨年、「エコ・プロダクツデザインコンペ」に布の絵本を出品したことです。個人的にサステナブルデザインを勉強していて。仕事をしながらなので、夏休みに1週間かけて作り続けました。私にとって大切な、小さい頃に母が夜にしてくれた作り話の思い出がベースになっていて、それを子供の時に着ていた服で絵本にして将来に繋げていきたい、いつか自分に子どもができたときにこの本でお話をできたらいいなと思って作りました。子どもたちを主人公にすれば喜んでもらえるし、毎回違うストーリーって面白いので、文字はあえて入れませんでした。

―面白いコンセプトですね。タイトルは付いているんですか?

『絵古(エコ)本』です。特に賞とかは頂けなかったのですが(笑)、そういう仕組みができたら楽しいだろうなと思ったんです。機会があれば、ママさんたちと一緒に子どもの服を使って作りたいです。子どもに「これ何?」って聞かれたときに、「あなたが着ていたのよ」って話したり、そんなもの作りを通して人と繋がることがしたいですね。

―動物のモチーフのブローチなど、もの作りで子どもを意識しているのですか?

そうですね。子どもの目に戻すと、きれいというよりかわいかったり、なんか変だったりすると思うのですが、そこが好きなので。


おもに古着を材料に作られたユニークな『絵古本』。手ざわりもやさしく、あたたかい。

―今作られているのは付け襟が中心ですが、なぜ襟だったのでしょう?

私は古着を使ってもの作りをしていますが、まずミシン目を全部ほどいてパーツに分けるんです。でも反物じゃないから面積が限られていて、それを一番有効に使えるのは何か、どういう活かし方ができるか考えたときに、アクセサリーがぴったりだと思ったんです。なかでも付け襟は、襟を変えるだけで1枚の服の印象を変えることができます。金属アレルギーの人も多いので、布だけで作れるというのもいいなと思いました。

―確かに襟があるといろんな着こなしができそうですね。販売はされていませんが、ご自身で使っているのですか?

自分が実験台だと思っているので、まずは自分が使ってみようと決めています。実際に使ってまわりの反応を探ったり、着け心地が悪いものは改良しています。もの作りを始めてから、服を買うときはよく考えるようになりました。本当に気に入った服を買って、大事にしていても着られなくなってしまったら次に何かになる、そんな仕組みができたらいいなと思っています。1枚の服からたくさんのものができるので、「少し高くても好きな生地の服を買おう」と、買い方も変わりましたね。


(左)試行錯誤しながら作っているという、付け襟の型紙。パターンはさまざま。
(右)お気に入りの“えりこ”。布柄合わせがにぎやか!

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