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旅先の空気を“すくって”届けるウェブ雑貨店―小匙舎

2008年12月03日19時01分
幼なじみの二人が大人になって再会、互いに好きだったという古道具や雑貨、手作りのオリジナル小物を扱う「小匙舎」をスタートしたのが3年前。お店を始めるまでのストーリーや、「小匙舎」に込められた意味、これからの展望についてうかがいました。

小匙舎/Kosajisha

駒村しほ子と長谷川さと子、二人の店主による「ものがたりのある雑貨」を取り扱う雑貨店。ウェブショップ、大江戸骨董市などを中心に活動中。あちこちを旅して出会ったものや時を経て育まれた古い道具達を、創り手や使い手の想いとともに届けている。
ホームページ:http://www.kosaji.com/

国やジャンルを問わずに集めた古道具や雑貨たち


毎月出店している「大江戸骨董市」では、こんな様子。
―お二人が一緒に活動されるようになったきっかけは?

長谷川 幼なじみなんです。

駒村 小学1年生のときに彼女がいる小学校に転入して、ピアノとリトミックの習いごとが一緒になって、それで仲良くなりました。

長谷川 習いごとは中学生くらいまでずっと一緒で。彼女も私も、絵を描いたり文章を書くのが好きで、二人で創作絵本を作っていたんです。ノートに交換で物語を書いていました。でもその後、彼女が隣の町に引っ越したので、中学校、高校は別々になって、なおかつ彼女はアメリカに留学して。

駒村 高校時代は私が留学して、大学は彼女がアメリカに行っていて、さらにその後、私がフランスに2年留学して……。高校生から二十歳過ぎくらいまでは、直接会う機会ってほとんどなかったんです。でも、とにかく手紙を書いていました。そのときに、彼女が毎回すごい気合いの入った絵の描いてある手紙を送ってくれていたんです。アメリカにいたときは、それをアートの先生や友達に見せて、自慢してたくらい。

長谷川 そのときは、絵を描いたりするのが楽しかったんですよね。ペンと色を駆使して描いてました。

―長谷川さんは、絵のお勉強をされていたんですか?

長谷川 いえ、趣味だったんです。大学時代も専攻と全然関係なく、その後の就職先も絵とは関係ない会社に入ったんですけど、就職してしばらく経った頃、彼女が留学していたフランスから帰ってきたんです。それでひさしぶりに会ったときに、「なにか、二人で始めたいね」という話になって。

駒村 フランスで、蚤の市に毎週のように行っているうちに、古い雑貨を買い集めたりするようになって。もともと好きだったんですけど、そういう古道具屋みたいなのっていいなと思い始めて。あと、フランスの二人組の雑貨アーティスト・ツェツェの本を読んで刺激を受けて、パリにいるあいだ、ツェツェのアトリエにも行ったりしていました。

長谷川 私は私で、アメリカにいるときに、リサイクルショップや救世軍バザーでかわいい掘り出し物を見つけるのが好きだったんです。住んでいたフィラデルフィアが、ちょっと古い町で、古道具屋さんとかアンティークマーケットとかも結構あって。そんな感じだったので、古道具や雑貨の話で盛り上がったんだよね。

駒村 それが、今から3年前くらいの話かな。


旅先で訪れた蚤の市の様子と、実際に買い付けてきた商品たち。

―そこからどんなふうに話が進んでいったのですか?

駒村 その次に会ったのが2006年の夏頃だったのですが、友人がウェブで雑貨屋をやっている話を聞いていたので、それなら始められるかな? と相談して、「じゃあやろう!」ということになりました。そして秋に私がヨーロッパに買い付けに行きました。

長谷川 彼女が買い付けに行っている間、私のほうでもウェブサイトの準備を始めて、2007年の1月1日に小匙舎がオープンしました。

―小匙舎という名前の由来は?

駒村 匙って“すくうもの”じゃないですか。国とかジャンルも問わず、いろんなところのものをちょっとずつすくって集めている私たちの感じは「小匙」だなと。物だけでなく、旅先の思い出、におい、ちょっとしたエピソード、そういうところまで持ち帰って、空気みたいなのも一緒に届けていけたらいいなということで「小匙舎」と名づけました。もう少し変わった名前にしたい気持ちもあったんですけど、いろいろ考えても、しっくりこないし、覚えてもらえなさそうだし、意味わかんないし……みたいなのしか出てきませんでした(笑)。

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雑貨  , 小匙舎  , 木版画  , ブックカバー  , 古道具  , アンティーク  ,

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