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インテリアにあたたかみを添える、NICOのハンドメイドフェルト

2009年12月02日04時01分
あたたかな質感とやさしい色合いが魅力のハンドメイトフェルト。その世界に魅せられ、独学で学び、ブランド「NICO」を立ち上げた太田有紀さん。そんな太田さんが手がけるさまざまなアイテムは、ルームシューズ、バッグ、アクセサリーと、センスが活かされたおしゃれでかわいいものばかりです。太田さんのステキなご自宅兼アトリエにおじゃまし、ハンドメイドフェルトをはじめたきっかけから、作ることの楽しみ、定期的に行っているワークショップについてなど、たっぷりお話をうかがいました。

NICO 太田有紀さん/Yuki Oota

ハンドメイドフェルト作家。家具メーカーに勤務し、ディスプレイ用のハンドメイドフェルトを手がけたことがきっかけで、そのあたたかさと楽しさに惹かれ、フェルト作品の制作をはじめる。2004年以降、数々の展示会に出展、ワークショップもたびたび開催している。今夏、ハンドメイドフェルトの著書を刊行予定。
ホームページ:http://nico-felt.com/

フェルトのアバウトさが「すごい性に合っていた(笑)」


2008年に開催した個展の様子。
―太田さんがフェルトでものづくりを始めたきっかけは何だったのでしょうか?

以前、家具メーカーに務めていたとき、その会社にものづくりが好きな人が多くて、ディスプレイとかも自分たちでやってたんですね。額を作ったり、手作りをすることが多かったんです。それで、その会社を辞めた後だったんですが、北欧の家具シリーズの展示会があって、「この家具にはフェルトが合うから、時間があったらフェルトで何か作ってくれない?」と頼まれて。原毛と本をもらい、そのとき初めて作ったんです。最初に作ったのは今考えると完成度の低いものだったんですけど、できたときにすごく嬉しくて。それが興じて今に至ります。

―今までいろいろ作ってこられた中で、特にフェルトに惹かれたのはなぜだと思いますか?

昔から型紙や図面をひいたりするのは、すごい苦手だったんですよ。でもフェルトはアバウトで、自分のやり様によってどうにでもなっちゃうんです。それがすごい性に合ってたというか(笑)。

―なるほど(笑)。

あとは、毛をこすって作っていくので、けっこう力がいるんですけど、やり方自体は単純だから、やればやるほど上達もしていくのが楽しくなっちゃって。それではまったんでしょうね。

―初めて作ったものは何だったのですか?

ワインカバーとランチョンマットです。最初から大きなものを作ることが多くて、その後に作ったのがルームシューズだったんですよ。ちょうど父親が還暦のときで、「なにか赤いものを」と思って赤いルームシューズを作ったんです。そうしたら思いのほか喜んでくれて。それからしばらくはルームシューズばかりを作っていて、徐々にバッグとかも作るようになりました。小物を作ったのはだいぶ後でしたね。

―では、太田さんがハンドメイトフェルト作家として仕事をしていこうと決めたのはいつなのでしょうか?

神保町のお店『アミュレット』さん(当時は目白で『cocodeco』という名前のお店)でやっている「くりくり展」に応募して、展示してもらえることになってからですね。そのときもルームシューズばかり作ったんですけど、展示が終わってからも作品をお店に置いてくださることになったんです。そこから、本格的にがんばってみようと。あとは、新宿のオゾンでクラフトマーケットなどに出展したり、そういうイベントにちょこちょこ出展していくうちに、お店の人が声をかけてくださって、ちょっとずつ広がっていった感じですね。


(左)花を飾ったバッグは、はじめから花を入れる目的で作ったもの。ゾウは美術館をテーマにした2人展のときに制作。
(右)鳥をモチーフにしたフェルト作品が2つ。左手にあるガラスのボウルも、太田さんが手がけたものだとか。

―ワークショップはいつから始めたのですか?

それもアミュレットさんに声をかけていただいたのが始まりで、本格的にやるようになったのは、私の大学時代の友だちが「うちでやれば?」といってくれたのがきっかけです。彼女もお菓子を作る人だったので、フェルト作品を作りつつ、お菓子も出すようなかたちで、月4回くらいやっていました。作るのに時間がかかるのはわかっていたので、一日ゆったり作れるような少人数の教室がいいね、ということで、一回につき4名までの少人数の教室を2年くらいやりました。

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太田有紀  , アクセサリー  , バッグ  , インテリア  , 田辺香  , フェルト  , NICO  ,

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