愛嬌たっぷり! Jack&knife 貞本由美香さんのぬいぐるみ
2009年12月02日18時01分Jack&knife 貞本由美香さん/Yumika Sadamoto
ぬいぐるみ作家幼い頃から絵を描いたり、ぬいぐるみや雑貨などを制作。現在は西荻窪にあるセレクトショップ「swan schwan(スワンスワン)」で、ハンドメイドのぬいぐるみやバッグなどを販売中。2月28日より、2人のアーティストとともに3人展を開催する。
ホームページ:http://home1.tigers-net.com/jackknife/
「なんでも全部自分で作らないとイヤだったんですよね」
ベッドの上には貞本さんのぬいぐるみがずらり!
手前のクマはこれまで作った中で一番大きいもの。
実は小学校のときくらいから、マスコットとかを作り始めてたんですけど、雑誌に載っていたテディベアの作り方を見て作ったのが、たぶん最初です。それから学校の先生を動物のキャラクターに見立てて、ぬいぐるみを作っては誕生日にあげたりしていました。そのまま今に至る感じですね。
―子どもの頃から当たり前に作ってらしたんですね。
そうですね。なんでも全部自分で作らないとイヤだったんですよね。
―ご両親の影響を受けたりもしているんですか?
親の影響はありますね。母も手芸がすごい好きだったので、身近に手芸の道具がありましたし、父が日曜大工の道具を持っていて、それを借りて家具に色を塗ったりもしてました。
―そうだったんですか。ところで、ぬいぐるみはどんな手順で作るんですか?
まず私は頭から作り始めて、顔が決まったら胴体、というふうに作っていきます。最初は動物の顔がリアルすぎたんですけど(笑)、徐々に勉強していって、今のような感じになりました。
愛用の刺繍糸など。ぬいぐるみは手縫いのため、
ミシンはほとんど使わないとか。
はい。長方形の布から始めて、作りながら、いらないところは切っていく、みたいな感じで。もう、いきなり作っていくんです(笑)。
―すごい! 型紙があるのかと思ってました。
逆に型紙があったり、きっちり測ったりすると、なぜかずれるんですよね(笑)。働きながら、洋服の縫製の学校にも行ってたんですけど、そこでパターン通りにやっていると、いつも歪むんですよ。最終的に縫い上げるのは早いんですけど、工程がめちゃくちゃなんです(笑)。
―なるほど(笑)。それにしてもオリジナリティがすばらしいです。作品はすべて一点ものですよね?
同じ物を作るのは難しいですね。唯一、わりと近いものは、白と黒のプードルくらいですかね。
―全部手縫いなんですか?
そうですね。大きなテディベアも全部なみ縫いと、まつり縫いで(笑)。実際に作りはじめるまでに時間がかかるんですよね。何か素材にならないかなとか、おもしろいものはないかなとか、常に考えていて。雑誌や本をチェックしたりもします。でも似た様なものがたくさんありすぎて、混乱してしまうんです。そんなときは半ば無理矢理、星を探したり、自然を見るようにしています。
―ユニークですね。ちなみに、ぬいぐるみはどれくらいで作れるものですか?
多いときは一日に2~3個作れるんですけど、やっぱり案ができるまでに何ヶ月もかかるんですよ。それに中途半端に作ったものって、見抜かれてしまうんですよね。
(左)貞本さんのアトリエは、壁面のディスプレイもおしゃれでユニーク! (右)スーツの生地を組み合わせたり、ファーを探すのが大変だったというハリネズミのぬいぐるみ。 かなり手が込んでおり、忘れられない作品のひとつだそう。 |