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さくらいあかねさんの、ほっこりやさしいステンシル作品

2009年12月03日01時01分

かわいさを意識しないで作っているもの、媚びてないものに惹かれる


こけしや和菓子など、和風のものをモチーフにすることが多い。
―では、これから作ってみたいものは何ですか?

好きな映画の名シーンですね。やっぱり『男はつらいよ』の印象的なシーン。 最近は、昔の映画にハマっていて、『幕末太陽傳』という江戸時代の遊郭を舞台にした映画のシーンも描きたいなと思っています。以前、 ちょっと描いてみたことはあるんですけど。

―映画のワンシーンというのは、ありそうでないですね。ちなみに、物よりも人物のほうが描いていて楽しいですか?

半々ですかね。クッキーとか、ボタンとか、貝とか、人物じゃないものを描くのも好きですし。人物は、刺繍で顔を描くので、 ちょっと刺し間違えると、全く違う表情になってしまいます。顔の部分を描くときは、相当緊張しながら刺しています。偶然、刺した糸が歪んで、それが逆にかわいくなったりすることもあるんですけどね。

―では、さくらいさんがインスピレーションを受けるものは何ですか?

武井武雄さん、安野光雅さんのような昔の童画とか、昔ならではのかわいいものによくインスピレーションを受けますね。自分の作品も「昭和を感じる」とよく言われるんですが(笑)。あとは最近の絵本ですね。コロボックルさんやツペラツペラさんとか、今っぽい、かわいい感じも好きですし。モチーフとしては、こけしやマトリョーシカも好きなんですが、最近マーケットに出回っているマトリョーシカは、ちょっと苦手で。昔からあるマトリョーシカの、かわいさを意識しないで作っているもの、媚びてないものに惹かれますね。あと古い切手を見るのも好きです。


(左)“旅”をテーマにした「たびじたく展」の展示風景。レターセットやカメラケースなど、実用的なものも。
(右)キュートなクッキーをモチーフにしたネックレス。

―日々、いろいろなものから刺激を受けてらっしゃるんですね。絵を描いたり、手作りをしていて、楽しいところは?

友だちにプレゼントするときに、どんな反応をしてくれるかと考えるのはやっぱり楽しいです。目的がなく作るよりも、プレゼントする相手のことを思って描いたり、展示のテーマに合わせて考えたりする方が、楽しんで作れます。また、1年ほど前から、北海道在住の女性と文通をしているのですが、相手がとてもアイデアマンで! たくさんの切手が散らばった状態をカラーコピーして作った封筒に、隠れるように本物の切手を貼った封筒や、サランラップの芯に包装紙を巻いた筒型のお便りには、中にドライフラワーとお手紙が入っていたり。すてきな手紙をもらうと、こちらもどんな手紙で返そうか、と考えるときが至福のひとときです。


文通相手からのアイデア満載の手紙たちは、創作への刺激にもなる。
―展示といえば、3月にパレットクラブの卒業制作展があるんですよね。さくらいさんは何を展示する予定ですか?

また寅さんなんですけど……(笑)。『男はつらいよ』を見直して、食卓のシーンを描きたいなと思ってます。

―それは楽しみです! では最後に今後の抱負をお聞かせください。

もうすぐ子どもが生まれるので、しばらくはステンシルと刺繍で、お人形やモビールなどを作ることに徹して、それが落ち着いたら、もっともっとイラストを描いていきたいですね。


(取材/田辺香)

【お知らせ】

パレットクラブ13期生 卒業制作展
「衣・食・住」


さくらいあかねさんが通っていたパレットクラブの13期生による卒業制作展「衣・食・住」が開催。もちろん、さくらいあかねさんの作品も展示されます。ほかにも、さまざまな作風の力作が見られること必至!

日程:2010年3月26日(金)~4月4日(日)
時間:13:00~19:00(最終日18:00まで)
場所:パレットクラブ(中央区築地4-11-10)
http://www.pale.tv/


さくらいあかねさんから提供いただいたハンドメイドレシピ


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