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生活を楽しくするアイデアの発信者―上島佳代子さんのハンドメイドスタイル

2009年12月09日02時01分

世界をワクワクしたものにする、自由な発想がもたらす作品のひろがり


水色にペイントした壁に旅先で拾った木や石、金属をオブジェに
飾って。世界でたった一つだけの素敵なインテリア。
―つまり、読者ページではなく、特集で、ということになったんですね。いきなりの雑貨アーティストデビューだったんですね。

そうなるんでしょうね。クリスマスを盛り上げる手作り雑貨というテーマだけもらって、あとは素材も自由にというので、ワイヤーでキャンドルスタンドを作ったりしましたね。それで、編集者が家に遊びにくるようになったら、壁が黄色、トイレが水色とか、家がペイントされていて、パリ風で面白いというので、部屋を誌面に載せていいかということになって。そのうち、次々と仕事の依頼が来るようになって、月に2?3誌、ムックの仕事や、1年で300点くらいリメイク商品など作っていたでしょうか。それで、肩書はどうしましょうかと言われて、雑貨アーティストということになったんです。

―では、なりゆきという感じなんですね(笑)。

私は、何かを目指していたわけではなく、ただ好きなことをしていただけなんですよね。正直、“作る”というのは好きじゃないんです。だから、同じものを何個も作れない。いつも違ったものを作っていたい感じなんです。ちょっとしたアイデアが次々と仕事につながった。楽しいのに、お金がもらえるなんて夢のようでしたね。何かテーマをもらえると、そこから考えて創りだすのが毎回新鮮で好きだったんです。

―そのへんが、コピーライターの経験が活かされていますね。

そうかもしれません。アイデアを出すのが面白かったので。例えば、100円雑貨を使って、いろいろアレンジしたり。すのこを数枚組み合わせてスライド式の棚にしてみたり。そうこうしていると、今度は便利グッズとして紹介されるようになって、TBSの『はなまるマーケット』やNHKの『おしゃれ工房』など、テレビでも講師として呼ばれるようになったんです。

―とんとん拍子ですね。どんなことを教えていたんですか。

100円雑貨を材料に、おしゃれフレンチ雑貨を作る、とか。組み合わせてペイントする、というものを教えていました。その頃、ホームページも作りましたね。そうしたら、教室をやっていないんですかという問い合わせがくるようになった。じゃあ、人数が集まったらやりましょうか、と募集したら、集まってやることになったんです。創り出す環境って大切だと思っていたので、雰囲気の良いカフェの一角をお借りして。

―では、ついに、雑貨アーティストとして、講師もすることになったんですね。

気が付いたら(笑)。でも、私は、自分で言うのも何なんですが、作家さんではなく、講師向きだと思いましたね。同じものを商品として、何個も作るんじゃなくて、一つサンプルを作って、あとは生徒さんに自由に作ってもらうというのが性に合っている。人に作る工程を教えるのではなく、アイデアを教えるのが楽しいんです。「へえー」とびっくりしてくれるのが。例えば、極端な話ですけれど、袋は、ミシンで縫わなくてもいいですよ、ホッチキスで止めればいいですよ的な大胆な発想を言うと、みんな目からウロコ、になる。それが、楽しい。ベーシックは用意するけれど、後は、好きに作ってねという感じ。だから、生徒さんの作品はみんなオリジナル。余ったボタンがあったのでつけてみましたとか、作品が一人ひとりまったく違う教室なんです。だから、でき上がったものをみんなでお披露目会をするのも刺激になるんですよね。


空き箱リサイクルの作品。左はそうめんの木箱のコラージュ、右はチーズの木箱のウォールクロック。

―しかし、素材も作品も何でも対応できるのがすごいですね。どんなテーマを与えられてもできそうな気がしますね。

ハンドメイドガーデン、アンティークもの、ワイヤーもの、100円雑貨、素材も布でも木でも紙でも。今まで色々な素材を扱ってきました。生活の中で楽しいことだけやっているので、お裁縫も木工もガーデンも結局は一つにつながっているんですよね。

―いわゆる、上島スタイル、上島テイストっていうのはどういうものなんでしょうか。

その答えをずっと探している。オリジナルブランドは、同じものを作り続ければできるんだろうけど、私の場合、その時その時の気持ちが反映されているし、移り変わるから。○○さんらしいというのは、私にはまったくない。スタイルを作らないのがスタイルかもしれない。役割を終えたスリッパ入れを花鉢にしたり、チーズの空箱を時計にしたり、ちょっとした工夫で、自分の世界をワクワクしたものにする。モノに新しい生命を与えてあげるのも楽しみの一つなんですよ。

―そんなふうに言ってもらえたら、手芸や工作が苦手という人も楽しめそうですね。普段はどういう生活をされているのですか。

自宅のアトリエでは、1日まったく何もつくらない時もあるし、徹夜するときもあります。ぼんやり考えていることが多いかな。教室がある前の日も、ギリギリまでアイデアを考えます。妥協しないというか。最後までもっといいものができるんじゃないかと、神が降りてくれるのを待っています(笑)。


教室の様子。この日はモロッコバスケットと組み合わせて使えるインナーバッグの制作。
あまりに天気が良かったので、急きょレッスンを早く終え、大福とお茶を買って、近くの小山でピクニックとなったそう。

―まさに、アーティストというか、クリエーターですね。

いつも発想していますね。作品作りというのは、人生にリンクしているんです。私にとって、作品は、この一瞬をとどめておく証拠品のようなもの。二度と同じ時間は来ないから。その日その時、感じた思いや発想を形に残す。自分を表現するもの。ハンドメイドは暮しの足跡、みたいなものだなと。


(取材/佐藤智子)


上島佳代子さんから提供いただいたハンドメイドレシピ


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