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捨てられた傘をかわいく楽しくよみがえらせる「CASA project」って?

2007年11月01日13時01分
使い捨てられた傘を拾い集め、バッグやレインコートといった身の回りのものから大きなテントまで、実用的なアイテムへと生まれ変わらせる『CASA project』。そんなユニークなプロジェクトを立ち上げ、活動している井上萌子さんが、傘の布を使って作る空間やプロダクトの数々は、環境にやさしく、デザイン性や機能性に優れたものばかり。井上さんを訪れ、プロジェクトを立ち上げたきっかけ、活動内容、物作りについてなど伺いました。

CASA project 井上萌子さん/Houko Inoue

京都生まれ。滋賀県立大学に在学中の2006年に『CASA project』を立ち上げる。現在、東京造形大学大学院に通いながら、プロダクトや空間の制作・販売やワークショップを行うなど、『CASA project』の活動を展開している。
CASA HP:http://casaproject.com/

“空間を作る”ところから始まったプロジェクト

―『CASA project』を始めたきっかけは?

始めたのは2006年です。当時、滋賀県立大学に通っていたのですが、ちょうど大学では建築や住宅設計を勉強していて、実物の空間を作るというグループ制作の課題があったんです。「最後にゴミにならないような空間を作りなさい」と言われて。そんなとき、壊れた傘が大学内にいっぱい落ちていることに気づいたんです。たぶん琵琶湖の風のせいだと思うんですけど。それで、いろんなアイデアを出しているうちに、その傘で空間が作れるんじゃないかと思って。でも、そうなると課題の主旨とずれてしまうので、課題では結局別のことをしたんですが、それ以来、「傘の布をつなぎあわせて空間をつくったらきれいだろうな」って、ずっと思ってたんです。そこから個人的に作りはじめて。だから最初は、空間を作るところから始まったんですよね。


横幅が6メートルもあるテント。大きなアイテムを作る場合は、制作の前に、左写真のような小さな立体模型を作る。

―プロジェクトの第一号はどんなアイテムだったのですか?

『play space』という蚊帳のような四角い空間です。このときは、実際に大学内や、家の近所のゴミ捨て場に捨てられていた傘を拾い集めたりして作りました。完成したものを公園に吊るしてみたら、通りかかった小さな女の子が中に入って遊んでくれて、それがすごく嬉しかったんです。それからもっと他にも展開できるんじゃないかと思って、2007年の3月にバッグを作りました。それを見た人の「これ面白いからもっとやりなよ!」という言葉に後押しされたこともあって、そのまま卒業制作を通じて『CASA project』というかたちで立ち上げました。

人気のショッピングバッグ。形やデザインもいろいろでカワイイ!

―大学院には今年入学されたんですよね?

はい。今通っている東京造形大学に、「サステナブルプロジェクト」という、環境に負荷をかけないデザインを学ぶ科があるときいたので、受験したんです。今は『CASA project』を通して、自分で作るという行為と社会の関係、つまり何でもすぐに買うのではなく、作れるものは自分で作る機会がもっと増えれば、もう少し環境にも負荷をかけずに暮らしていけるのではないか、ということをテーマに研究しています。

―傘で作るアイテムは現在、どれくらいあるのでしょうか? 中でも人気があるものは?

全部で20種類弱くらいです。ショッピングバッグは人気がありますね。あと最近は、濡れた傘を入れるケースも。これは今回、レシピも出させていただいていますが、傘のベルト部分を利用して小さくたためるし、便利なんですよ。

―雑司が谷の『手創り市』に出店されたそうですが、そのときの反響はいかがでしたか?

材料となる傘の布はこんなふうにストック。

思っていた以上にみなさんから良い反応をいただきました。それと、首都圏の方々はとくにエコに敏感なのかなと。私は環境やエコを意識して『CASA project』を始めたわけではないんですけど、そういう面で注目していただけることもあって、先日、エコをテーマにしたテレビ番組『素敵な宇宙船地球号』にも出演させていただいたりしました。番組では『CASA-parasol』という大きなパラソルを作ったのですが、出演者の方々にも制作を楽しんでいただけたみたいなので、良かったです。

―現在、プロダクトの販売は『手創り市』以外でもされているんですか?

委託販売をさせていただけるというお店があるので、それは、もうちょっとしたら始められるかもしれないです。あとは、よく「ネットで販売したらいいんじゃない?」って言われるんですけど、『手創り市』のように来ていただいた人と会話しながら、どういう目的で、どうやって作っているのかをわかった上で買っていただけるのが、やっぱりいいなと思っているんです。ネット販売だと、ただ消費を促すだけになってしまうので……。あと、商品はすべて柄の違う、ほぼ1点ものなので、そのときにどんな柄の傘があるかによっても、アイテムやデザインがすべて変わってきますしね。


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