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イシイリョウコさんが作り出す、絵本の中から飛び出したような、不思議な人形たち

2007年11月02日11時01分
カラフルな色づかい、ちょっぴり不思議でユーモアのある人形を作り出しているイシイリョウコさん。全て一枚布で作られた平面的な人形たちは、まるで外国の絵本を見ているような、楽しい気分にさせてくれます。そんなイシイさんの人形づくりへのこだわりや、並行して行っている音楽活動について、お話を伺いました。

イシイリョウコさん/Ryoko Ishii

東京都生まれ。女子美術大学芸術学部洋画専攻卒業後、全て1点もの、手縫いの人形を作り始める。現在は本や雑誌、ギャラリーやショップでの作品展を中心に活動している。また、音楽ユニット「はなうたサーカス」では、アルトリコーダー、アンデスを担当。
ホームページ:http://homepage3.nifty.com/nagahana/
イシイリョウコブログ:http://riartwork.exblog.jp/

あえて一枚布で作る、ユーモアあふれる人形たち


初期の作品と初仕事の「mother dictionary」表紙。
―最初は紙ものからのスタートだったんですよね?

美大で油絵を専攻していたのですが、傍らでずっと、ハガキ大の紙にらくがきのような絵を描いていたんです。たまたま教授に作品を見せる機会があったので、課題と一緒にその絵を見せたら、「こっちの方が面白いよ」って言われて。それで吹っ切れて、より自由に自分の好きなものを描けるようになり、ポストカードにしてイベントに出したりしていました。

―人形を作るようになったのは?

絵はずっと描いていたのですが、卒業してから、手に持てるようなものを作りたいなと思うようになったんです。たまたま母がミシンを買ったので、余り布を使って勢いで作ってみたら、いまの原型のような、意外と面白い人形ができたんです。失敗したり工夫したりしながら、だんだんいろんな形が作れるようになっていきました。作り始めて1年くらい経った頃、あるイベントに参加したときに、グラフィックデザイナーの方に声をかけていただいて、お仕事としても作るようになりました。


全て一枚布で作られた、イシイさんの人形。
―いまでもミシンで?

いえ、いまは全て手縫いです。ミシンを使っていたのは、最初の10点ほど。ミシンだと細かいところが縫えないし、丸いラインもシャープになってしまうんです。裁縫は苦手なので、洋服は絶対作れないのですが、人形は縫い方も同じでいいし、自由に作れるところがいいですね。あとはラインがどれだけ複雑か、どこまで一枚布で作れるかっていうのがポイントです(笑)。別々に作って、後で縫い合わせれば簡単なのですが、あえて一枚布で作るので、作業的には大変なことも多いです。でもその分、より平面的で面白いものができるのです。

―ひとつ作るのに、どのくらい時間がかかりますか?

複雑なものでも、縫うだけなら1時間くらい。それをひっくり返して綿を詰めて、閉じて、最終的に色を塗ってコーティングするという工程があるので、最短でも1体に2,3日はかかります。ひっくり返すには根性が必要、綿詰めは体力勝負です。綿詰めだけに3~4時間かかったこともありますね(笑)。大きければ大きいほど、均等に入れるのが難しくて。もう8年くらい作っているので、大きいものも作れるようになりました。今はどんな細いものもひっくり返す自信があります(笑)。

―大変な作業なんですね! では1日の作業は?

夜型なんです。実家というのもあるのですが、朝5時くらいまで制作して、お昼くらいに起きて、制作して、夜も制作して……という感じで、完全に引きこもりですね(笑)布の人形は失敗が許されないので、色塗りはかなり緊張して、夜中に黙々と作ります。でも作ること自体がとても楽しいので、展示前の大変なときでも、制作が苦に感じたことはこれまで一度もありません。自分が楽しんでいないと、人形の顔を描くときに、かならずそれが出てしまうと思うんです。


(左)最近は身につけられるものも作っているそう。10月に行われた「もみじ市」では、木や布のブローチも出品。
(右)作業はすべてこの机で。絵を描くための細い絵筆がたくさん。

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