エキサイトブロガーハンドメイド作家特集 Vol.35
2010年12月09日16時01分♯3 色合わせや異素材を組み合わせた編みもの作品はオリジナル感がいっぱい―「kupu」のすずきよりこさん
1本の糸からいろいろな形に仕上げたり、色遊び&素材遊びの楽しさを伝える、すずきよりこさんの登場です!
メーカー勤務後、出産を機に退社。第二子を出産後、子育てをしながら編みものをはじめる。その後、2005年12月、ウェブショップ「kupu」を立ち上げる。現在は、イベント出展、委託販売の他、東京・上野の「Backe」にて編みもの教室も開催。「毎日の生活の中でほんの少しkupuの編みものを楽しんでいただければ…」という思いで製作する日々。
「kupu」
四畳半の和室を改装して作ったアトリエ。
一日の半分はここで過ごすことも…。
幼少の頃、母が縫製の仕事をしていました。しかし、その時代はお手伝いするのが大の苦手で、母の縫製のお手伝いにしつけ糸を通すことがとても嫌でした。学校の家庭科の成績もあまり良いほうではありませんでしたね。
それでも、仕事で余った布で母が作ってくれた洋服は得意になって着ていたものです。
下の子が生まれ、それまで苦手だったはずの縫い物や編みものに急に興味を持ち出したのは、その当時の母の光景がきっと焼きついていたのでしょう。場所もとらず、手軽にできる編みものからはじまったのが、今のkupuです。
――得意な分野は?またその分野に興味をもったきっかけは?
やはり編みものでしょうか。1本の糸の持つ素材を活かし、暖かみがあったり、時には、存在感のある洋服やバッグにもなったり…。いつでもどこでも好きな時間に場所を選ばず作成できることから、編みものが好きになったんだと思います。
また、私の場合、色合わせや、異素材を組み合わせて、個性的な作品に仕上げることが得意といえるでしょう。色合わせに興味を持ち出したのは小さな頃から塗り絵が大好きでよく楽しんでいたからだと思います。作品作りにも取り入れてみたら、楽しくて…。色鉛筆を見るとなんだか、ワクワクしてきます。
(左)一番気に入っている場所。「お天気の良い日はここで“編みもの時間”を過ごします」 (中)色遊びを楽しんで編んだポシェット。ラビットファーを使ってシックにもカジュアルにも。 (右)ポンチョ。首の部分で絞りを調整でき、毎年作っている定番アイテム。 |
三角に編んだ色違いのモチーフを、全体のバランスを見な
がら合わせたその名の通りの「色遊び」のショルダーバッグ。
――すずきよりこさんにとってハンドメイドの魅力&自分らしい作品作りのポイントは?
ハンドメイドというと、「何からはじめたらよいのだろう…」と考えがちですが、身近にあるものからはじめられることです。履けなくなってしまったジーンズのすそをカットして編んだポケットをつけてみたり、ちょっとかわいすぎるバッグの持ち手に革のハンドルをつけたり、自分らしさに近づけられることが可能で楽しいことです。
手編みのよさは1本の糸がらはじまることです。いつも私は、手編みの形もひとつの布として考えます。そうすることで、その編んだ形を何枚か編みつなげたり、丸や四角にかたどってひとつの形にすることが可能だからです。
具体的に言うと、丸く編んでいったらバッグも途中でベレー帽にもなったり…。途中で変化が可能なのです。たくさんの技法を覚えなくても作品は作れます。
私の作品作りのこだわりは「着やすさ」「使いやすさ」に加え、先ほどもふれた「色合わせ」などのポイント使いです。既製品にない色合わせや形作りを考え、ひとつの作品を作り出していきます。その後、でき上がった作品から編み図を落とします(笑)。
――他の分野で挑戦してみたいものは?
他の分野というわけではありませんが、今後は、男性の方にもどんどん編みものに挑戦していっていただきたいと思っています。その手助けができればうれしいですね。編みものは、何も考えず、自由な形に変化する可能性もあり、ストレス解消にもなったりするので、仕事帰りやお休みの時に編みものカフェや、編みものバーなどでちょっと編みものを…なんて時間を広めていけたらいいなと思います。ご興味のある方は、kupuへぜひご一報を。
――これから作ろうとしているもの、また今後の展開を教えてください。
これからの展開ですが、先ほどもふれましたが、編みものの世界を広げていけたらいいなと思っています。
作品については、男女兼用でも使える作品、そして今後も異素材の組み合わせなどを楽しんだ作品作りをしていきたいと思います。
今回のご紹介は以上になります。次回もお楽しみに!