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シンプルで美しいフォルムを描く、Simprinの帽子

2008年12月07日23時01分

デザインだけでなく、機能的にも長く愛される帽子づくりが目標


左にあるのが、帽子のアイロンをかけるときに使う「割り台」。
―帽子はどうやって作っていくものなのか、イメージがわかないのですが……。

パターンを作るときに、「こういう形にしたいな」というのを何パターンかスケッチで描いてみて、それからは一気に立体から作りはじめてしまうんです。実際に似た形のものを作って、そこから作りたい形に近づけていくといったように。習っていたときも、基本的な6枚はぎと2枚はぎの2パターンを教えてもらったんですけど、その他は自分で作りたいものをデッサンしていって、その作り方を教えてもらっていました。今は作りながら考えるというのも大きいです。例えば、スケッチしたものでも、絵ではできているのに、実際に作っていくと、思ったところで切り替えができないとか、うまく立体にはならないことがあって。ですから形を見ながら、考えながら、最終型を決めていくことが多いですね。

―基本的には、ミシンがあれば作れるのですか?

ミシンとアイロンがあれば大丈夫です。他には、持っていると便利、というのが、アイロンで縫いしろを縫うための「割り台」というものです。帽子はカーブが多いので、ふつうにアイロンすると変なところにシワがよってしまうので、割り台があったほうが便利なんですよね。あと、麦わら帽子をつくるときは木型も必要ですね。

―帽子をひとつ作るのに、どれくらいかかるのでしょうか?

パターンを作るのに時間がかかるんですけど、パターンができていたら、3時間くらいでできると思います。洋服と違って面積的には小さいので、縫うところがあまりないんですよね。ただ、どの布をどこにもっていこうかとか、できあがったものにボタンをつけようか、リボンか刺繍にしようかとか、デザイン的なことを考えるのにけっこう時間がかかりますね。


(左)スポーティーでカジュアルなイメージのバイザーを、フェミニンにかわいく仕上げた作品。
(右)メッシュのおもしろさを生かしたシゾールのクロシェ。シンプルでありながらきれいなフォルムにこだわった。

―これまでに何個くらいの帽子を作ったのでしょうか?

かなり作っていますね。カウントしたことがないのでわからないんですけど、年間に100個以上はつくっていると思うので……。


同じキャスケットでも、素材やフォルムはさまざま。
―すごいですね! それをどこかで誰かがかぶっているんですものね。

そう思うと嬉しいですね。実は一度だけ、卸しているお店の近くで、私がつくった帽子をかぶった人を観たことあるんです。あのときは、ついていきたくなりましたね(笑)。 すごく嬉しかったですし、やりがいを感じました。

―では、手づくりしていて楽しいと思うのはどんなときですか?

思ったとおりの形になること。なんとなく絵で描いていたものが実際に立体になっていくのが楽しいなと思います。

―最後に、これから使ってみたい素材や挑戦してみたいことを教えてください。

デザインがかわいいのが一番! と思っていた頃は、実際にかぶってみるとかぶりにくいとか、重い、というようなことがあったんですけど、今はかぶる人がよりかぶりやすく、デザインもかわいいけど、機能的にもいいものを作っていきたいなと思っています。長く愛される帽子が目標です。あと、自分の好きなものがあるので、どうしてもデザインが似てきてしまうんですよね。ですから、自分のカラーは守りつつも、新しいものを提案するというのが課題かな、と。今後は、教室もできたらいいなと思っています。


(取材/田辺香)



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