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エキサイトブロガーハンドメイド作家特集 Vol.17

2008年12月09日03時01分

♯2 手仕事のよさが伝わる籐かごや着心地のよい洋服が素敵―「CITE」のmahoさん


日常の中に特別感をプラス。時が経っても色あせない魅力あるものづくりをめざす、mahoさんの登場です!

mahoさん
文化服装学院・服飾デザイン専攻科卒。アパレル会社で企画を担当。退社後、地方新聞社に勤務。手作りは続けていたが、子育てを中心とした生活に切り替えてから委託販売で本格的にハンドメイドをスタートする。現在は長崎県のショップ「amboise」を中心に委託販売、身のまわりのものを制作。HP「CITE」も運営。

「CITE」



いつも作業している場所。「机は折畳み式なので使いや
すいです。奥側にある小さなチェストはアンティークで、
ミシン糸やボビンなど細々とした道具を収納しています」
――手作りをはじめたきっかけは?

私の母は機織りから編み物、洋裁、刺しゅう、かご編み…となんでも器用にこなす人でした。幼少の頃からずっとその手仕事を見ていたのが、私の手作りの原点になっていると思います。
もちろん私にも手作りの服やセーターをたくさん作ってくれたので、そのたびに袖を通す楽しみを味わってきました。
成長するにつれ、私も母に習って手を動かすようになり、手作りをすることは生活の中で当たり前のことだと思っていましたね。
一番最初に私がチャレンジしたのはかぎ針編み。小学校の3年生くらいだったと思います。その後、なかなか上達せずあきらめてしまい、次に挑戦したのが刺しゅう。お花や地図をアウトラインステッチしたのを覚えています。中学生ぐらいになったころから、ミシンで袋物を縫ったりしていた記憶があります。

――得意な分野は?またその分野に興味をもったきっかけは?

洋裁は勉強しはじめてから長く続けていることでもありますし、独学ではないので一番安心できますね。
小さいころから手仕事が好きだったこともありますが、進学時に母の勧めと、ファッションにとても興味があったことで、洋裁の学校に進んで本格的に勉強しました。卒業後もアパレル会社に入ったので、洋裁の勉強になりましたね。とはいえ、洋裁は奥が深いので、まだまだ勉強することはありますが、その後は独学で自分や娘の服を作っています。

自分が好きで作っているもの…といえば、今は籐かご編みと紡ぎを中心に、娘の洋服や生活の中でほしいと思うものを、必要に応じて作っています。
カゴは光るニスの雰囲気が嫌いで、気に入った素材や形を見つけるのが難しく、「作ったほうが早いかも…」と思って作りはじめました。
かご編みは母になんとなく教えてもらっていたのですが、母が亡くなってしまったので、その後は独学で勉強しました。一年ぐらい前からは先生に習っています。きれいに編むだけではなく、蔓(つる)がいきいきとしてやわらかい線が出るように編めたらいいな…と思っています。



(左)耐熱ガラスのコップを利用して作ったキャンドルホルダー。「籐とコサージュで飾りつけました。キャンドルの灯と籐の風合
いが好きで毎日愛用しています」
(中)シンプルなキャミソールの胸元にドロンワークとサテンステッチでドイリーのように刺しゅう。「肩ひもにはアンティークレ
ースを使って。既製品にはない特別感を出しています」
(右)動きやすい切り替えのエプロンワンピース。「できるだけ作った洋服にはポケットをつけています。これはポケットが大きく
て便利な一枚」



紅籐で編んだラウンドタイプのバッグ。
よりのあまいリネンの糸でかぶせ布をかぎ針編み。

――洋服や籐かごをハンドメイドする魅力&自分らしい作品作りのポイントは?

洋服づくりは、自分の体形に合ったデザインを考えたり、大好きな素材を取り入れたり。自分の思いのままに作れるのがやはり楽しみですね。
私が手がける洋服のイメージは、着心地がよくてシンプルながら、手作りのよさや手仕事ならではのワンポイントを加えたものを作りたいな、と思っています。日常生活の延長にあるけれど、どこか特別なもの…といいましょうか。
たとえば、ひと手間かけて手刺しゅうをほどこしてみたり、ドロンワークをプラスしたり、アンティーク素材を取り入れてみたり。既製品ではできないことや、購入にはためらう高価な服を手軽に作れることも、手作りの醍醐味だと感じています。
アンティークの花柄の布や刺しゅうなど、好きなものは一生変わらないと思います。そんな自分の好きな素材で、好きなように作ったものが、自分らしさにつながるのかもしれませんね。

籐のよさは、涼しげながら、手仕事のよさが伝わるあたたかな風合いがあり、一から作り上げていくよさも魅力のひとつになっているかもしれません。
中でも紅籐の色合いや風合いが特に気に入っています。
私は大きめのバッグが好きなのですが、市販の大きいかごはマチが広すぎたり、思う通りのものがないので、自分で編めるようになると、使いたい大きさが作れるところがいいと思いますね。
カゴはファッションだけでなく、インテリアとしても使えるし、収納にもとても便利なので、暮らしの中で役立っています。クローゼットの仕切りに使っているカゴなどは、デッドスペースがないよう考えて作りました。

――他の分野で挑戦してみたいものは?

普通の刺しゅう糸だけでなく、さまざまな糸で刺しゅうをすると仕上がりの雰囲気がそれぞれ変わることや、手縫いで縫い糸を変えたら、布にシワが寄ったり、さらりと仕上がったり…。そんな小さなことを面白いと感じることが時々あります。また、アンティークのホームスパンリネンの素朴な風合いにも興味がありました。
そこで、手作りをしていて感じたことから糸をもっと追求したくなり、今年の4月から静岡県富士宮市にある「まかいの牧場」で糸紡ぎを習いはじめました。素材を一から作ることによって、自分の好きな作品が間違いなくできるのではないかな…と楽しみにしています。
紡ぎの次は織りにも挑戦する予定。いつかは自分が作った毛布にくるまれて寝るのが夢です。

――これから作ろうとしているもの、また今後の展開を教えてください。

手作りが好きで好きで(笑)、どの分野も甲乙つけがたい魅力があり、今のところどの分野もできるだけ勉強したいなと思っています。その時に作りたいものや求められているものが形になっていけばいいなと思って…。
ひとつひとつの作品が自分の生活に寄りそって、家族や私の心が豊かになればこんなに嬉しいことはないですね。
そして、今も残るアンティークのように、時間が経っても色あせない魅力あるものづくりを目指しています。
もっとその先は体力的な問題で(笑)、どの分野かを選んで突き詰めていくと思いますね。





続いて、芸術的なパッチワークやオフルームビーズ作品を制作する針仕事職人、k-cocoさんの登場です!

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