使えて、飾れて、かわいい! Zooz のフェルト動物たち
2010年12月01日20時01分Zooz やまもとゆかりさん/Yukari Yamamoto
フェルト作家デザイン系の大学を卒業後、デザイン会社に勤務。2008年8月、地元の福岡から東京に引っ越してきたのをきっかけに、フェルト作家NICOさんのフェルト教室に通う。その後、「Zooz」として手創り市にも出展。主に動物をモチーフにしたフェルトの作品づくりを続けている。
ブログ:http://zooznikki.exblog.jp/
動物モチーフものは、顔をつくるときが一番楽しい
左から「ねこメガネケース」が出来上がる過程。
試行錯誤しながら1つの作品に仕上げていく。
福岡でずっとグラフィックデザインの仕事をしていたんですけど、パソコンに向かっていることが多かったからか、逆に何か手づくりをしたいというのがあって、革とかステンドグラスとか、いろんな素材の作品やサイトを見ていたんです。そのときにフェルト作家さんのページを見つけて、フェルトのことはまったく知らなかったので、「これはなんだ!」とびっくりして。それから興味を持っていろいろ見ているうちに、ワークショップがあるのを知って。当時、主人が東京によく出張していたので、それについていってでも習いにいけたらいいなあと思っていたところ、ちょうど主人が東京に転勤になったんですよ。同時に私は仕事も辞めて専業主婦にもなったので、これは習いにいかねばと。
―呼ばれていたかのように、タイミングが良かったのですね。では東京に出てきて、さっそく習いに?
はい。NICO先生の教室があったので、申し込んで習いはじめたのが2年半くらい前ですね。
―NICOさんのところではどんなものを作ったんですか?
ティーマットやクリスマスのオーナメントなどの小物から、バッグやルームシューズという大作までいろいろなものを教えていただきました。
―初心者でもけっこうすぐ作れるものですか?
最初からわりとすぐ、楽しくできました。フェルトは、カチッと作らないとフタが閉まらないというようなものではないので、手軽でラクだったというのもありますね。しかも時間があったので、一度習ったレシピを家で何度も復習しました。よく学校の授業でも復習が大事っていいますけど、それがこの年になってわかったという(笑)。
―なるほど(笑)。一番多く作ったアイテムは何ですか?
バッグですね。羊毛に慣れるために、大きなバッグをたくさん作りました。
(左)いつでも使えるように部屋の片隅にいつも置いている羊毛。 (右)「スピンドル」という糸を紡ぐ道具。 |
―それからZoozさんとして活動しようと思ったのは?
去年の夏、手づくり好きの知人に誘われて、池袋の鬼子母神で行われている「手創り市」に遊びにいったんです。そうしたら、いろんなものを作っている人が大勢いらっしゃって、すごく刺激を受けて、「私たちも出したい!」となって。それで「Zooz」の名前で出すことに。動物モチーフで何かを作っていけたらなという思いがずっとあるので、このネーミングにしたんです。
―だから動物モチーフの作品が多いんですね。作っていて楽しいのはどんなところですか?
動物をモチーフにしているものは、顔をつくるときが一番楽しいですね。息が吹き込まれたという感じがして。ちょっと目の位置が上だったり、下だったり、離れていたり、微妙な違いがあるので、同じ顔はひとつもありません。
―やはりそこが手づくりの良さですよね。アイデアはどのように?
グラフィックをやっているときからそうなんですけど、紙にまず描いてみるんです。例えば、メガネケースを最初に描いて、どんなかたちにしたら動物になるかな? と考えながら、あれこれ描いてみる。こんどは、それを基に実際に作ってみて、また描いて、という繰り返しで最終的なレシピを作っていきます。
(左)初めて出会った時に衝撃を受けたというウォルター・ボッセさんの作品。 使えて、飾れて、かわいい。そんな作品作りを自身も目指しているそう。 (右)動物グッズコレクションの一部。お気に入りのフェルトの絵はSleepy Sheep ; Soapさんの作品だとか。 |